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宮近side
Aが来てくれて正直凄くほっとした
彼氏がいるのに他の男と飲むような人
には見えなかったから
でもそれは俺の勘違いだったのかな
遅れてごめんって駆け寄ってきたAの髪が
風でなびいた時、白い首筋には紅い跡
───待っててって言ったのAじゃん
それからは何を話したかよく覚えていない
焦りと動揺と嫉妬でどうにかなりそうだった
“結局誰でもいいってことね”
棘のある言葉を投げかけて我に返った
違う、こんなことを言いたかったんじゃない
どうしようもなく後悔してたとき
彼女が口を開いた
“そっちこそ”
どういう意味だったんだろう
制御出来ない自分の言葉に慌てて
Aに謝ったけど俯いて頷くだけ
帰るねって言い残したAの目は潤んでいて
心底後悔した
何やってんだ俺
彼氏でもないくせに
Aのこと追いかけた方がいいって
頭では分かっていたけど
体が言うことを聞かなくて
結局アルコールを流し込むだけ
この時のことをあとでどれだけ
後悔することになるかも知らずに……
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作者名：momo | 作成日時：2020年11月10日 21時
