Lyra (ページ15)

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私は宮近さんの甘える目に弱いみたい

ソファーですやすやと眠る彼の前に

座って1人で晩酌する

抱きつかれて驚いていたのも束の間

彼はそのままウトウトしだして

ベッドまで運ぶのは無理だったから

私は慌ててソファに寝るよう彼を促した

寝ている顔は普段より幼くて可愛い

白くておもちみたいで赤ちゃんみたい…

ﾋﾟｺﾝ

通知音につられてスマホを開けば

新プロジェクトに向けての意気込みが

後輩から届いていて思わず微笑んだ

頑張ろうね、すぐに返信をして

スマホの画面を消した

再び宮近さんを見ても起きる気配はなくて

しばらくじっと彼の顔を見つめていた

ほっぺをつついてみても少し顔を顰めるだけ

でもそれが可愛くてずっと続けていたら

｢…ん……なぁに…A｣

―――え、名前

急に名前を呼ばれて思わず赤面してしまう

｢Aが照れてるの、珍しいね｣

なんてふにゃふにゃ笑うけど

いつも照れてるのを懸命に隠しているだけ

『もーうるさい！
　大体宮近さんのせいで帰れなかったのに』

｢え、俺なんかした？｣

『名前で呼ばされて～ハグされて～…』

｢ちょ！ストップ！！｣

『照れてるの？(笑)』

彼の顔はほんのり赤く染っていて

今度は私が照れさせる番

『ふふっ、海斗かわいかったよ？』

｢……名前で呼ぶの、反則｣

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