Lyra (ページ14)

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乾杯をして喉にお酒を勢いよく流し込む

昨日出社した時に新しい取引先との

プロジェクトリーダーに選ばれたって

上司に言われて、来週には顔合わせの予定だ

後輩は仕事覚えも早いし要領もいい

みんなで頑張ろう……

仕事のことを考えてたら

宮近さんのことを忘れてて

｢ねぇ聞いてた？そんな仕事大変なの？｣

『ごめん(笑)新しい企画のリーダーに

なったから色々考えないといけなくて』

｢…今は俺の事だけ見てよ｣

綺麗な二重幅で長い睫毛、大きなタレ目に

見つめられて見惚れてしまいそう

『んー？わかった、ごめんね？』

そう言ったらにこーって満足そうに笑う彼

結構酔ってるのかな？

しばらくすると呂律も回らなくなってきてて

目を擦りながらウトウトしていた

時計は23:45を指していて

『私そろそろ帰るね？』

｢ん……やだ…｣

『おーい、宮近さん？』

｢海斗って呼んで……｣

『…か、かいと？私終電あるから帰るね？』

そう言うと彼の香りにふわっと包まれる

私宮近さんに抱きしめられてる…？

『ねぇ酔すぎだって…』

冷静に彼を諭すように口では言ったけど

心臓は考えられないくらい早く脈打っていて

彼にバレるんじゃないかって焦ってた

｢おねがい、かえらないで｣

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