試験勉強 ページ37
5年生が受けるO.W.L試験は学年末にニ週間に渡って実施される。
今後の人生に関わる上、試験期間も長いこともあって当日はパニックを起こす生徒もいるらしい。
それだけのプレッシャーの中、どの科目もほぼ『O(優)』の成績を叩き出したスリザリンの先輩は改めてすごい人なのだと再確認した。
自ら「俺様天才だぜー！！」と叫ぶだけある。
「ねぇ休憩しない？」
頬杖をついて音を上げた彼女は羊皮紙の端に変な絵を描いている。どうやら完全にやる気なしモードに入ってしまったようだ。
「だいぶ頑張ったしね、紅茶でも飲もっか」
「あらいいわね！」
勉強道具をテーブルの隅っこに寄せて教科書を閉じる。
背筋を伸ばして座っていた体を緩めて、腕を軽く回せばポキポキと音が鳴った。
肩も凝っているし、少し長めに休憩を取ることにした。
「はぁ…憂鬱だわ。成績大丈夫かしら」
「普段から真面目に授業受けてるんだから心配ないよ」
「Aに言われると心強いわ。貴方は賢いもの」
「そんなことないって、他に優れた人はいっぱいいるしね」
ただの気休めだが風邪予防になればと砂糖の代わりに蜂蜜を溶かした紅茶を飲む。
まろやかな甘みに疲れた体が少し楽になった気がした。
「例えば？」
「ギル、フランシス、アーサーと…トーニョは実技が強いし、あと歳下だけどルートも頭がいいよ」
思いつく名前を挙げていけば納得した様子で感嘆の声を漏らした。
「周りにいる人が優秀だと余計にハードル上がるよね」
「私にとっては貴方もその一人なのっ！」
額を突こうとしてくる指を笑いながらかわす。
「ギルベルト君ってどうやって試験勉強してたのかしら。O.W.Lの成績すごく良かったって言ってわよね？」
「去年は先生から上級者向けの本借りてたよ」
彼が試験勉強に熱心に取り組んでいたのはよく覚えている。
あの時はルートに頼まれてスリザリン寮まで届けに行った。懐かしいなぁ…
「やっぱり相応の努力してるわよね〜…私も資料とか読んでみようかしら」
「今度図書室行ってみようか、勉強場所変えるのも気分転換になるしね」
「そうしましょ！」
「ん！じゃ、そろそろ再開しよっか」
「えぇー」
試験までまだ数ヶ月もあるが、油断は禁物。
ブーブー言いながらもペンを持った友人と共に机に教科書にかじりついた。
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ベンザチャン(プロフ) - ショコラマドレーヌ…美味しそう(( 更新楽しみにしてます！！ (2022年10月31日 8時) (
レス) @page31 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - ベンザチャンさん» いつも読んでくださりありがとうございます。アーサーはさり気なく相手の好みだけでなく自分の要素も取り入れた物をプレゼントしそうだなと思って書いてみました。応援ありがとうございます。 (2022年10月26日 2時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
ベンザチャン(プロフ) - 全身アーサー色だなんて、、読んでる私が尊くて倒れちゃいそうです…(？)更新頑張ってください！！ (2022年10月22日 12時) (レス) @page24 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - うきこさん» 読んでいただきありがとうございます！カークランド家とアーサーがどうしていくのか楽しみにお待ちくださいね、応援ありがとうございます！ (2022年10月17日 22時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
うきこ - 続編も最高です！お家のこととかこれからどうなっていくのか気になる(≧∀≦)応援しています！！ (2022年10月17日 10時) (レス) @page19 id: 3d360ad6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シマ | 作成日時：2022年10月7日 2時
