長旅 ページ4
ホグワーツ特急が駅を出発して数十分たった頃、リラックスしながら話しているとドアのガラスをコンっとノックされた。
「お嬢さん、お兄さん、車内販売はいかが？」
豊富な種類の飲み物や軽食を乗せ、カートを押してきたのは車内販売魔女だ。長旅になるので食べ盛りの学生には本当にありがたい。
「じゃあ、かぼちゃパイ一つ下さい！アーサーは？」
「俺もそれ一つ」
「はいよ〜どうぞ」
奥へとまた進みだしたカートを見送って、二人で席に戻る。
好きな人の前ということもあっていつもより控えめに、紙に包まれたパイを一口かじった。口の中に優しい甘みが広がる
「ん〜うま」
「っふ…」
急に向かいのアーサーに息をこぼすように笑われて見やれば、窓の縁に頬杖をついてこちらを見つめていた。
「なに？」
「悪い悪い、本当に食うのが好きなんだなと思って」
まさか食べるところをずっと見ていたのだろうか？
がっついたりしなくてよかった…大きく口を開ける姿はあまり可愛いくはないだろうし、流石にそういうのは気にする
「変な顔してた？」
「いや、いい顔してたぜ？」
「なんじゃそりゃ」
「まぁいいから食えよ」
楽しそうに見つめてくる視線にいたたまれない。のどが渇いてきた、ジュースも買えばよかったかな
「見られてると食べづらいなぁ…」
「俺のことは気にすんなよ。食べるのに集中していいぜ」
そうは言われても片思いの相手にまっすぐ見つめられながら物を食べるってなかなか難しいことじゃないだろうか
先程よりさらに遅いペースで食べ進めたパイは、緊張で味があまりしなかった。
「お前ら！！ここにいたのか！」
ガラララッと勢い良く客室のドアが開き、独特な笑い声とともに現れたのはギルだ。
「ギル！久しぶりだね」
「元気だったかAー！！お前もなアーサー！」
「おぉ…つーかお前着替えるの早くないか？着くまで3時間はあるだろ」
正に、目的地に到着するまでまだまだ時間はあるというのに彼は上から下までキッチリ制服姿になっていた
「よくぞ聞いてくれた！！ほら、なんか気づかねぇか！？変わったところあるだろ！」
「んー？…特にいつも通「よく見てみろって！！」えぇ…」
満面の笑みで仁王立ちする彼に促されて全身をまじまじと見る。
頭から靴、靴から頭へ3周ほどしたところで胸にちいさく光るものが付いているのを見つけた。
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ベンザチャン(プロフ) - ショコラマドレーヌ…美味しそう(( 更新楽しみにしてます！！ (2022年10月31日 8時) (
レス) @page31 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - ベンザチャンさん» いつも読んでくださりありがとうございます。アーサーはさり気なく相手の好みだけでなく自分の要素も取り入れた物をプレゼントしそうだなと思って書いてみました。応援ありがとうございます。 (2022年10月26日 2時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
ベンザチャン(プロフ) - 全身アーサー色だなんて、、読んでる私が尊くて倒れちゃいそうです…(？)更新頑張ってください！！ (2022年10月22日 12時) (レス) @page24 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - うきこさん» 読んでいただきありがとうございます！カークランド家とアーサーがどうしていくのか楽しみにお待ちくださいね、応援ありがとうございます！ (2022年10月17日 22時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
うきこ - 続編も最高です！お家のこととかこれからどうなっていくのか気になる(≧∀≦)応援しています！！ (2022年10月17日 10時) (レス) @page19 id: 3d360ad6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シマ | 作成日時：2022年10月7日 2時
