好奇心の鬼 ページ26
「あと一月もすれば大イベントがあるもんね！？」
「なっ、ちょ！」
「自分の教え子の一生懸命作ったチョコがアイツの手に渡るところを応援するなんてムリ！！耐えられない！！」
すごい剣幕で言い放ったフランシスは力が抜けたのかその場に突っ伏してしまった。まるでミュージカルみたいだ…
「あ？なんだよクソ眉毛って」
「カークランドのことやろ。でもそれとこれ、なんの関係があるんや？」
やばい、呑気なことを言っている場合じゃない。
アーサーに想いを寄せていることはフランシスと友人にしか教えていないのに、この二人にまでバレてしまう可能性が出てきた。全くなんてことをしてくれたんだ。
「おいフランシス、アーサーがなんだっていうんだよ」
「うぅぅぅ…お兄さんを許してねA…」
答えないフランシスに痺れを切らしてこちらを凝視する二人に顔が引きつった。と同時に絶望する。
好奇心に突き動かされたこの人たちは誰よりも危険なのだ、それなのにいったいどうやって逃げ切れるというのか
「いや、何でもないんですよ〜何言ってるんだろうね？へへ」
「A、俺達がそんな誤魔化し方で納得すると思うか？」
「ごめんなぁ〜気になる話は吐くまで逃さへんのが俺らのモットーやねん」
ジリジリとにじり寄って来る二人に恐怖を感じて席を立つ。こんなことになるならばやっぱり出直すべきだった。
「そんな面白い話じゃないですよー…じゃっ！」
「待て！」
伸びてきた手をかわして脇目も振らずに走り出した。大広間を出て階段を駆け上がる。
後ろからバタバタと二人の足音が迫ってくる。足の長さも速さも相手に分があるし、このままでは確実に追いつかれてしまうだろう。
廊下を走り抜けてどうしようかと思考を巡らせていると少し先に見覚えのある姿を見つけた。少々雑な作戦だが、今はこれに頼るしかない。
「アル！」
「…ん？」
振り返ったアルフレッドは私の姿を確認すると人好きのする笑顔を浮かべて大きく手を振った。
「Aじゃないか！どうしたんだい？そんなに急いで」
トレーニングでもしてるのかい？と頭を傾げたアルに息を切らしながら事情を説明する。
「急で悪いんだけど今追われてて、ちょっと匿って！」
「えっ！なんだかわかんないけどヒーローに任せるんだぞ！」
「ありがとう！！」
えっへんと仁王立ちした大きな背中に隠れる。息をつく間もなく現れた追手の気配に息を潜めた。
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ベンザチャン(プロフ) - ショコラマドレーヌ…美味しそう(( 更新楽しみにしてます！！ (2022年10月31日 8時) (
レス) @page31 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - ベンザチャンさん» いつも読んでくださりありがとうございます。アーサーはさり気なく相手の好みだけでなく自分の要素も取り入れた物をプレゼントしそうだなと思って書いてみました。応援ありがとうございます。 (2022年10月26日 2時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
ベンザチャン(プロフ) - 全身アーサー色だなんて、、読んでる私が尊くて倒れちゃいそうです…(？)更新頑張ってください！！ (2022年10月22日 12時) (レス) @page24 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - うきこさん» 読んでいただきありがとうございます！カークランド家とアーサーがどうしていくのか楽しみにお待ちくださいね、応援ありがとうございます！ (2022年10月17日 22時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
うきこ - 続編も最高です！お家のこととかこれからどうなっていくのか気になる(≧∀≦)応援しています！！ (2022年10月17日 10時) (レス) @page19 id: 3d360ad6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シマ | 作成日時：2022年10月7日 2時
