リクエスト ページ23
「じゃあ、マフラー編んで」
「編んでって…私が編んだマフラーってこと？そんなんでいいの？」
コクリと頷いたアーサーだが、彼は確かホグズミードに行く際に質の良さそうなマフラーを巻いていた。
「私マフラーなんて編んだことないよ？普段使いできるレベルに仕上げられるかどうか…」
「編み方なら俺が教えてやる」
「本当に編み物初心者だけど大丈夫？」
「頼むんだからそれくらい当たり前だろ、それに編み物は俺の趣味の一つだからな！任せろ」
1から編み方を教えてくれるくらいなら本人が編んだほうが良いものが作れそうだが、多分そういうことではないのだろう。
「わかった、手編みのマフラーね。頑張るけどクオリティ低くても笑わないでね」
「さぁな？それは約束できねぇかも」
「なに〜？このっ」
戯けた彼の頭を少し雑に撫でれば、やめろ！と文句を言いながらも満更でもなさそうに笑った。
「さて、そろそろ会場に戻るか」
「そうだね」
もはや当たり前のように差し出される手を握って階段を下りていく
だけども手作りのプレゼントというのは人によっては重く感じないだろうか？
疑念に思ったが、彼が刺繍入りのハンカチを贈るようなロマンチックな男だったことを思い出して納得した。
ダンスパーティがお開きになり、寮の前まで送ってくれたアーサーは最後までかっこよかった。
去り際におやすみと穏やかな声で呟かれたせいで着替えた後も余韻が冷めない。
仕方なく談話室まで戻ってきてしまったが、同じような生徒もいるようでそれぞれがまばらに寛いでいた。
「あらA、起きてきちゃったのね」
「うん。いないと思ったら談話室にいたんだ」
「あんなに楽しいパーティのあとですぐ眠るなんて無理よ〜踊り疲れてぐっすりの子もいるみたいだけど」
ソファーで温かいハーブティーを飲んでいる友人の隣に腰を下ろす。飾られているクリスマスツリーと暖炉のささやかな光が少しだけ眠気を誘った。
「ロマーノとのダンスはどうだった？」
両手で包み込むように持っていたカップをテーブルに置くとニコリと目尻を下げた。どうやら大成功だったみたいだ。
「ロマーノくん、年下とは思えないくらい完璧にエスコートしてくれたの！すごく楽しかったわ…」
ため息をついて遠くを見つめる姿はまさに恋する乙女といった感じで、本当に楽しかったんだなぁ…なんて自分まで嬉しくなった。
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ベンザチャン(プロフ) - ショコラマドレーヌ…美味しそう(( 更新楽しみにしてます！！ (2022年10月31日 8時) (
レス) @page31 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - ベンザチャンさん» いつも読んでくださりありがとうございます。アーサーはさり気なく相手の好みだけでなく自分の要素も取り入れた物をプレゼントしそうだなと思って書いてみました。応援ありがとうございます。 (2022年10月26日 2時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
ベンザチャン(プロフ) - 全身アーサー色だなんて、、読んでる私が尊くて倒れちゃいそうです…(？)更新頑張ってください！！ (2022年10月22日 12時) (レス) @page24 id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
シマ(プロフ) - うきこさん» 読んでいただきありがとうございます！カークランド家とアーサーがどうしていくのか楽しみにお待ちくださいね、応援ありがとうございます！ (2022年10月17日 22時) (レス) id: ececbacc38 (このIDを非表示/違反報告)
うきこ - 続編も最高です！お家のこととかこれからどうなっていくのか気になる(≧∀≦)応援しています！！ (2022年10月17日 10時) (レス) @page19 id: 3d360ad6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シマ | 作成日時：2022年10月7日 2時
