生涯の好きな人【紫】 (ページ7)

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・side 翔太

『たつや戻ってきて、お願いだよ、、。』

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その言葉は痛々しいほどか細くて、Aが消えてしまうんじゃないかと不安になるほどだった。

Aはどれだけふっかのことを想っていたか、ふっかがどれほどAのことを愛おしく想っていたか俺は知っていた。

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そしてAが葬式で泣かなかったことも。

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Aはふっかの1つ下。Aが入学したときから俺らはAのことを知っていた。

Aはふっかん家の近くで妹みたいに可愛がってるって。

ほんとに可愛いんだとふっかは愛おしそうに彼女の話をしていた。

最初はふーんくらいの気持ちでなんとも思っていなかった。

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『たつやーーーーーーーー！！！！！！』

『お！！A！！うっっわ走ってくんなよ笑
入学おめでとう。』

『えへへ、私頑張りました！！』
『たつや褒めてね？？？』

『はいはい笑すごいすごい。』

『ねえ全然気持ちこもってないじゃん！！！』

『ちゃんとこめたって笑笑』
『ほんとおめでとう。Aすごいよ』

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そんな姿を後ろから眺めていた。

ふっかはAの頭を撫で、これまた愛おしそうな顔をしていた。

彼女はふっかを見ながら花が咲くように笑った。

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そんな幼く笑う彼女に俺は一目惚れしてしまった。

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