【志麻】忘愛症候群。【歌い手】

疑問 ページ19

貴女side

目が覚めたら、病院のベッドの上にいた。

確か私、交通事故に遭って…

貴｢…ん？」

ゆっくり身体を起こすと、私の寝ていたベッドに突っ伏して寝ている96ちゃん。

その目には涙の跡があった。

多分、私のお見舞いに来てくれたんだろう。

あれ？でもそしたら、連絡って誰がしてくれたんだろ…？

取り敢えず96ちゃんを起こそうと思い、私は軽く96ちゃんを揺する。

貴｢起きて。起きて、96ちゃん。」

そういうと、すごいスピードでガバッと起き上がる96ちゃん。

次の瞬間、96ちゃんが私に抱きついてきた。

96｢Aーーーーっ！！」ｶﾞﾊﾞｯ

96ちゃんの涙が私の肩に当たるのが分かって、あぁ、心配させてしまったなぁ、なんて思う。

ぽんぽんと優しく96ちゃんの背中を撫でて、私も抱きつき返す。

貴｢…ごめんね、96ちゃん。」

しばらくグスグスと泣いていた96ちゃんだったが、何かを思い出したように私から離れた。

そしてスマホを取りだし、誰かにメッセージを打っている。

誰に何を連絡しているかは知らないけど、私が口出しする事ではないだろう。

そう考えた私は､何も言わずベッドにもう一度横たわる。

しばらく活動はムリだろうから、ツイートしておきたいけど…

スマホが今手元にないからしょうがないや。

大人しく諦め、私は96ちゃんがスマホをしまうのを待っていた。

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