【イナアレ】島柄長 (ページ39)

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第18話試合開始 3 ページ39

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ピー、と試合開始を知らせる笛の音がなる。
雷門のキックオフで試合開始だ。稲森がボールを持ち込む。その背後からGKであるはずののりかが駆け上がっていた。その意図を理解した小僧丸がニヤリと口角を上げる。

「いきなりの先制パンチか…悪くねえ」

稲森、のりか、小僧丸の3人は全身に力を込める。すると周囲は吹雪に見舞われ、真っ白な空間から北極グマが現れた。
千鳥ははっと息を飲む。この技は知っている、雷門の帝国との試合で使われていた技だ。チームメイトたちはその技に反応が遅れていた。それはGKの函田も同じだ。

「アツヤくん！」

千鳥は急いでアツヤに声をかける。アツヤはニヤリと笑って3人と対峙した。

「北極グマ、2号ー！！」

3人は凍てついたボールを同時にシュートする。そのボールはキーパーも反応できずゴールする…と思われた。次の瞬間。

「必殺クマゴロシ、縛！」

千鳥の掛け声でボールが来ることを予期していたアツヤが、赤い光を纏った足でがっちりシュートをガードした。
攻撃を止められた雷門は、その予想外の展開に動揺する。

「オレを誰だと思ってやがる…！」

アツヤはそのままドリブルで駆け出す。

「熊殺しのアツヤとは、オレのことだ！」

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