第189話 女子会 2 ページ12
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「女の子なのに、みんなと一緒に戦って…。自分が抱えたハンデなんて関係なく。わたし、みなさんの姿を見て、もっと早く気付けていれば良かった。」
「千鳥さん…。」
木野たちは千鳥の言葉に一瞬顔を曇らせる。けれど、すぐに優しい笑顔になった。夏未が「そんなの、過ぎた話じゃないの。千鳥さんはもうわたしたちの仲間だって知ってるでしょう？」と微笑むと、千鳥は「はいっ！」と元気よく返す。
「よーし、ほんなら今日は遊ぶでー！」
リカがガタッと席を立って拳を突き上げた。店中の視線が一気に集まる。木野が「ちょ、ちょっとリカさん！」とリカを宥めた。
そんな2人のやり取りを見ていると、千鳥もまたわくわくしてくる。
(この人たちと一緒にいるととっても楽しい！)
そんな胸の高揚感のまま、千鳥は「わたしもたくさん遊びますっ！」と言い、小さくガッツポーズを作ってふんと鼻を鳴らす。
(さて、次はどこへ行こうか…。)
「でも、千鳥さん時間大丈夫？確かこの後も人に会うって言ってなかった？」
しかし、木野の心配そうな声に千鳥ははっと現実に戻された。慌てて時計を見ると、予定していた時刻をだいぶ過ぎてしまっていた。
「そ、そうでした…！わわ、電車間に合うかな」
ばたばたと帰り支度をする。「ご、ごめんなさい！わたしこれで失礼します！今日はとっても楽しかったです！」と言って、カフェの代金を揃えて机に置くと、勢い良く頭を下げて、千鳥はお店を出た。後ろから音無の「またね！」という明るい声が聞こえていた。
「…千鳥さん、なんか性格変わりました？ちょっとおっちょこちょいになったっていうか…。」
ぱたぱたと慌ただしく店を出た少女の背中を見ながら、音無はぽそりと呟いた。皆は肯定の意思を込めて苦笑する。
けれど、その後木野はふっと微笑むと、自分のカップにそっと手を添えた。カフェオレの色に、今までの彼女の様子を思い浮かべる。
「でも、あれが彼女の素だったのかも。ようやく本当の自分を見せてくれたみたいで、なんだか嬉しいな。」
今まで彼女はどこかよそよそしく遠慮がちで、自分たちとどこか距離を置いていた気がしていた。
けれど今は違う。心の底からの笑顔を自分たちに見せてくれている。
木野の言葉にみなは同意し、笑顔で頷いた。
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いわき(プロフ) - 檸檬けーき。さん» 檸檬けーき。さん、コメントありがとうございます！とても嬉しいです！この小説はもう完結していますが、同じ主人公が出てくるアレス版の新作を書き始めましたので、良ければそちらもご覧ください(＊^^＊) (2019年10月18日 10時) (
レス) id: b59bbba1ca (このIDを非表示/違反報告)
檸檬けーき。(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます (2019年10月18日 5時) (レス) id: 31d6ef12c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いわき | 作成日時：2019年10月8日 0時
