年上彼氏の甘やかし方【志麻】

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「あー、これ美味いわ。飲んでみん?」




志麻くんが 知多ハイボール と書かれたお酒を
差し出す。




『うぇ、ハイボールじゃん。味好きじゃないからいらん』




「この味がわからんとは…まだまだお子様やな?」




『うるさいなぁ…』




ていうか、この人全然酔わなくない?!

お酒で酔わせて甘えてくるのを待つ作戦
だったのに、ペースダウンして飲んでいる
私の方が酔いが回って眠くなってきてしまった。



レモンサワーも素の割合多めで作ったのに…!




どうやら志麻くんのザルっぷりを
甘く見ていたようだ。



「てか全然進んどらんやん」




『んぅ…もういらん…』





やばい、気を抜いたら瞼が落ちてきそうだ。




「ん?眠いん?こっちおいで」




船を漕いでいる私を見兼ねて
志麻くんが両腕を広げてこっちへ来るよう促す。





のそのそと彼の元に行き
腕の中に収まると、ふわりと
私の大好きな匂いが漂う。



『…好きばい、志麻くん』




お酒のせいか、方言と素直な気持ちが零れる。





「ん。俺もやで…愛しちゅう」






耳元で囁かれた心地のよい声音の声と
落ち着く匂いのせいで、眠気は
ピークに達する。





「お休み、A」





前髪を掻き上げ額にキスされたのを最後に
私の瞼はゆっくりと落ちていった。








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