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あっという間に数日が経ち、12月1日。私たちは学校から少し離れた繁華街に繰り出していた。髪は結局緩く巻いただけだった。
「Aはなんか欲しいのある?」
「私?うーん、なんだろ。文具とかかなぁ」
「文具ねぇ………ん、俺あっち見るから別行動するか。Aも気になるとこ見てき?」
「わかった。買えたら電話するね」
志麻くんと別れて途中で気になっていたお店の前まで戻った。マフラーとか、中学生の時のままだった気がするから丁度いいかも。
お店の中に入って彼に似合いそうなものを探していると、黒地にチェック柄のおしゃれなマフラーを見つけた。値段も学生には優しいし、丁度良かった。
「………あ、これ色違い、だよね」
同じ柄で赤いマフラーが隣に並んでいて、手に取ってみた。
色違いで使ったらカップルみたい、かも。
一緒に巻いているのを想像して、一気に顔が熱くなった。
「………………もしも、もしものためだから」
もしも、志麻くんのカノジョになれたら。
一抹の希望をもって、黒と赤、2つのマフラーをカゴにいれた。
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憧葛 - こんばんは、憧葛です!作品を読ませていただきました。いやもう本当にどれも神作ばかりで……素敵なお話をありがとうございました!これからも頑張ってください! (2021年12月7日 18時) (レス) @page38 id: e0ae3127c5 (このIDを非表示/違反報告)
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