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｢ていうことがあったんだけど｣
｢は？、なにそれ何その女｣
｢私も分からないよ｣
｢気に入らないわ〜可愛いということも気に入らない｣
さっきまであった出来事を彼女に洗いざらい話すと、苛立ちを隠せない様子で学食の日替わり定食を口に運んでいる。当事者の私よりも感情豊かに言葉を紡ぐ彼女に少し笑っちゃう。
彼女の反応は最高に面白くて、嫌なことはどうでもいいか、楽しかったことはさらに楽しく。全てを倍にして返してくれるから彼女と話すと気が楽になる。
｢とりあえず、その子はまだジェノくんが好きなんじゃない？｣
｢は？｣
｢いや、だってそうでしょ。考えてご覧よ。Aに邪魔だって言ったんでしょ？｣
｢うん、でも好き''だった''って過去形使ってたよ｣
｢あのね……はぁ……あんたはホントに女心が分からないのね｣
｢う、、うるさいな、、｣
｢もうちょっと恋愛をしてみなさい、そんなの建前よ。｣
｢だからなんで私に意味の無い建前なんか使うのさ｣
｢それは、私にも分からないわよ。ただ、Aが彼女のプライドを揺さぶったってのは事実だね｣
｢はぁ……？さっぱりわからない｣
そう言った私に対して、呆れたように肩を竦めてため息をつきながら首を振る彼女に、こちらがため息つきたいわ！と思いながら、私も彼女と同じく頼んでいた既に冷めきってしまった日替わり定食へとかぶりついた。
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作者名：shima | 作成日時：2024年2月16日 13時
