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マトリョシカ :赤司 ページ9

はるか様より、リクエストをいただきました。

夢主が登場しませんが、よろしいでしょうか?
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マトリョーシカ人形の中にいるみたいだと、そう思った。

今、自分は誰にも見えていないだろうから。


いや、言い方を換えよう。

この自分の感情が見えていないのだ。



以前から、心の中には、いつも俺ではない誰かがいた。

まあそれも俺なのだけれど、ずっと抑え続けていた。


それが、1年ほど前、ついに俺を押し退けて前へ出た。

以来、それと身体を共有し、
だが、行動はそれが行っていた。



きっと、それ……怪物、と呼んでおこう。


きっと怪物は、俺の弱さを守るために出てきている。

但し、俺は怪物の行動に同意することはできない。


確かに、以前はこの強さ、風格を求めていたのだが、

こうなってから、自分を見つめることができた。



怪物がテツヤ、と呼ぶ、黒子の言ったことは、正しかったのだと。




止めようとしたことは、あった。


ただ、怪物は受け入れず、

また、怪物も自分の心の一部だからだろう、いつでも上手く反論なんてできない。



しかし今、その怪物がひどく狼狽えている。


黒子と、戦っていた。



怪物は黒子の代わりを用意して、チームメイトを使役しているようだった。


なんだか、黒子が救ってくれるような気がした。


今にたった独りになりそうな怪物を。

もう、自分でも訳がわからなくなっているであろう、怪物を。



その時、心拍が上がるのを感じた。

怪物の呪縛が小さくなっていく。


怪物は声も出さなかった。

……負けたのだ。



怪物……いや、自分自身に、話しかける。



【今まで二人で、生きてきたようだったな】

【でも君は、壊れた。
 俺ももう、君がいなくとも大丈夫だ】



【さあ、いなくなれ。】




次は、自分の意思で瞼を開くことができた。


敗北感とは辛いものだが、何故だか、安心した。


目の前には黒子がいる。

少し微笑みを浮かべる。


俺は、馬鹿な自分自身のことをこう言った。



「出来の悪い弟がいたみたいだ。」



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解釈がとても難しかったです。

ちょっと本家沿いっぽくなってしまい、つまらなかったでしょうか。

繰り返し一粒 :赤司&黒子→←クレヨン :原 



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クラゲ(プロフ) - one direction のhappily をお願いしてもいいですか? (2016年5月17日 17時) (レス) id: 2674bc1ed0 (このIDを非表示/違反報告)
あや - えっと...黒子君でなりすましゲンガーお願いします! (2015年8月31日 1時) (レス) id: 62745ee85a (このIDを非表示/違反報告)
さくらざき(プロフ) - 秋音さん» コメントありがとうございます! (2015年8月30日 17時) (レス) id: 8414037635 (このIDを非表示/違反報告)
秋音(プロフ) - 個人的にクレヨンが好きです。更新頑張って下さい! (2015年8月30日 17時) (携帯から) (レス) id: c9e4cf7e25 (このIDを非表示/違反報告)
Hino Sekai - ありがとうございました!マイナー(?)な曲ですいませんでした! (2015年8月28日 22時) (レス) id: 107f46a531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくらざき | 作成日時:2015年6月28日 10時

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