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side グルッペン
コツコツと軍靴を鳴らし廊下を少し早く歩いていく。
どうやらオスマンが先日の外交で寄った北国の土産として良い菓子が手に入ったらしく、今日の茶会で出してくれるとか何とか。
グ「(早く食べたいものだ)」
上機嫌で歩いてしばらく目的の部屋へと辿り着き、ガチャリとドアノブを傾け扉を開ける。
グ「待ったか」
オ「時間ぴったりめう」
オスマンは椅子に座り、机の上には土産であろう菓子やポットが用意されていた。
そしてオスマンの腕の中にはAが寝ていた
グ「…A?」
オ「エミさんとこいった時にもろてきたんよ」
グ「ほぅ、何か言ってたか?」
オ「随分と賢い子やって言ってたで」
だろうな、と言いながら空いている席に座る
グ「…随分とぐっすりだな」
オ「そうなんよ、さっき生きてんのか不安になったくらいやわ」
オスマンはそろりと立ち上がり、Aを俺の膝へとゆっくり下ろした
オ「まあ茶会やってたら起きるやろ」
そう言ったオスマンはティーカップに程よい色のした紅茶を注いだ
グ「そうだな、早く手土産も食べたいし早速始めようじゃないか」
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貴方 side
包まれるような温もり
砂糖の甘さと香ばしさがふわりと混ざる香り
ゆっくりとした心音のような安心する声
そんな心地良さに浸りながらゆっくりと瞼を開けた
グ「む、起きたか」
オ「おはよ」
寝起きの気だるさが残る体に抗いながら
酸素を求めるようにくわりとあくびをすると
上からふっと笑う声が聞こえた。
どうやらグルッペンさんの膝の上で寝ていたらしく
なんとも言えない気持ちになり
グルッペンさんのお腹にぽすんと頭をくっつける
『クゥン…(おはようございます……)』
オ「ふふっまだ寝ぼけてん?ええな〜グルッペン」
グ「………………」
オスマンさんは頬を緩ませニヨニヨしているのに対し
何故かグルッペンさんはピタリと止まってしまった
『(…さすがに気持ち悪かったのか…?)』
成人男性がこんなことしてるって思ったら鳥肌モンだからな……あ、俺犬だ
オ「そんな見てやらんときA、グルッペンは動物に慣れてへんだけやで」
グ「やかましい」
なんとまぁ
オ「グルッペン元々生き物好きちゃうから近づかんし、こんな雰囲気やと向こうも逃げちゃうねんな」
グ「別に、必要ないやろ」
ほらな?とオスマンさんは俺に言う
確かに動物にがっつくような性格でもなさそうではある。
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ちくわ - すきーーーーーーー (2月20日 5時) (レス) @page33 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
NUTS Y(プロフ) - 続きをお恵みください‼︎ (7月31日 0時) (レス) @page33 id: f725ce1dcf (このIDを非表示/違反報告)
なな - ありがとうございます!好きですっ! (5月24日 7時) (レス) @page33 id: 51edaae1da (このIDを非表示/違反報告)
ロア - こういうのを待っていた!! (2023年4月16日 16時) (レス) @page33 id: 4dffd0e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
Iam猫(プロフ) - あ、ちゅき(遺言) (2022年10月6日 13時) (レス) @page32 id: 2a997d0ece (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:家畜 | 作成日時:2017年9月15日 11時