【D!】犬か、人間か。【男主】 (ページ11)

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グルッペン視点

ト｢次やったらほんま椅子に縛り付けたるからな｣

グ｢努力はしよう｣

ト｢お前の辞書に罪悪感の言葉はないんか？？おぉん？？｣

グ｢それは観光客を送ってきたヤツらにでも言ってやれ｣

あれからトントンに正座は流石になかったものの小一時間説教されている

こいつらは心配性にもほどがあるゾ

そうこうしていると扉の方から入るで〜と緊張感のない声が聞こえ扉が開いた声の張本人である迷彩柄のパーカーを着たゾムがひょこりと顔を出した

ゾ｢グル氏目ぇ覚めた...ってあれ？まだ説教終わってへんの？｣

グ｢いや、今ちょうど終わったとこだゾ｣

ト｢こいつ...！！はぁ...もうええわ...｣

ゾムはご愁傷さんやなと言い入ってきたが見慣れないものを抱えていた
それは意識が落ちる前にネクタイピンを盗られたあの子犬だった

ゾ｢グルッペンこいつ分かる？｣

グ｢あぁ、俺のネクタイピンを盗っていったやつだな｣

ゾ｢そうそう、こいつが俺んとこにきてグルッペンの居場所教えてくれてんで？｣

グ｢こいつが？｣

ほぅ、あのへっぴり腰だった子犬がねぇ
あそこで吠えずにわざわざ目印になるであろうものを取って救助を求めるのは中々に賢いやつだな

ゾ｢こいつ飼い主が居らへんみたいやしもうちょい大きなったら軍用犬とかに思ってんやけどえぇか？｣

グ｢いいだろう！助けてもらった恩もあるが子犬にしては随分と賢い、将来期待できそうだからな｣

ゾ｢わーい！！正式にうちに来れるで！！｣

グ｢それにしてもトン氏が許可するなんて珍しいな｣

ト｢ほんまやったら元の場所に返してきなアカンけど、あんた助けてもらったのに邪険に扱うんは引けただけや｣

ゾ｢あっ、そうやコイツまだ名前決まってないからなんかいい名前ない？｣

そう言ってゾムはベッドに子犬を下ろす
子犬はそのままちょこんと座り尻尾をふってこちらを見る
大人しいやつだ

グ｢○ーニンとかフル○チョフとかどうだ！！｣

ゾ｢さすがにやめたって｣

せっかくいい名前だとおもったのに...