５９馬鹿 アイツを探せ ページ9
中学校の正面玄関に入りまず事務室で入校許可証をもらう。
アイツの名前を出すと事務の人はすぐに許可証をくれた。
「さて、アイツを探さないとな……」
私はアテもなく歩き回っているとある人物に出会った。
彼にアイツの居場所を聞こうと声をかける。
「ねぇ君、ちょっといいかな?」
「うひぃ!?」
「いや、そんなに驚かんでも……」
少年の驚き声に私も驚愕した。
まるで、元一年ろ組の子達のようだ。
「あ、あの……俺に何か用ですか?」
「おっと、そうだったそうだった!君、――って奴今どこにいるか知らないかな?」
「えぇ!?あ、貴方、あの人に何の用なんですか!?」
「ちょっとね、で、どこいる?ソイツ」
もう一度聞くと少年は私の質問に答えようとしてくれたその時。
廊下の向こうから何やら怒号が聞こえてくる。
「十代目から離れろぉぉ!」
「ウワッ!?いきなり何すんだクソガキ!」
綺麗な銀髪を持つ少年がいきなり私に向かって殴り掛かってきたのだ。
しかし、それを間一髪だが避けた私はその少年にくってかかる。
「おい、クソガキ……人様にいきなり殴りかかるとは一体どういう了見だ!あぁ!?」
「るせぇ!テメェが十代目に気安く近づくのが悪ぃんだろうが!!」
「んだとゴルァ!!」
「ちょっと待ってよ!獄寺君!!お姉さんも落ち着いて!」
ススキ色の髪をした少年が私と銀髪の少年を宥める。
しまった、子ども相手にムキになってしまった……。反省……。
「あー、すまなかったね……大人げなかったよ」
「ほら、獄寺君も!!」
「じゅ、十代目がそうおっしゃるなら……悪かったよ」
何だか腑に落ちないがここで嫌みを言ってもしょうがないか。
そこで彼らにもう一度アイツの場所を聞こうとしたら再び廊下の向こうからまた声が聞こえてくる。
「おっ!ツナに獄寺じゃないか!……この人はツナ達の知り合いか?」
「うっせぇよ、この野球馬鹿!!」
「獄寺君!!このお姉さんは今会ったばっかりだよ山本」
「そうなのな!チワッス!」
「お、おう……こんちわ」
何だこの爽やか少年は……。銀髪が野球馬鹿と言っているから恐らく野球部なのだろう。
今の時代の野球部って丸刈りじゃないの!?
時代の流れって恐ろしい。
「えっと、もう一度聞くけど――は今どこにいるかな?」
「え、アイツなら"応接室"にいると思うぜ!でも姉ちゃん、アイツに何か用なのか?」
「まぁ、ね……教えてくれてありがとうね、少年達」
私は彼らに軽い別れを告げ応接室へと向かった。
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長月シキカ(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます！私もどちらも好きなのでつい書いてしまいました。苦手な方のほうが多いと思っていましたのでこのようなコメントをいただけて本当に嬉しく思います！これからも頑張りますね！ (2016年6月25日 19時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - まさかのリボーン！？ 驚きました！！どちらも好きなんです！更新頑張ってください！！ (2016年6月25日 19時) (レス) id: 9d35f6ecdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2016年6月22日 1時
