８０馬鹿 話しの中の矛盾点 ページ30
保健室に鉢屋を送り届けた後、私は事務室へと向かう。
事務室の中は喧騒の熱気に包まれていた。
「あぁ、秋里さん!大変な事になりましたよ」
「そのようですね……鉢屋三郎を保健室へ連れて行きました、射得式の話とその場を見ていたろ組の生徒から話を聞きました……二人の話には色々と矛盾した点があります」
「そうですか……詳しくお聞きしても?」
吉野先生にそう言われ私は二人の話の内容を伝え矛盾点を伝えた。
伝え終わると吉野先生はふむと顎に手をやる。
「確かに、大きな矛盾点がありますね……しかしろ組の生徒たちが鉢屋三郎を信じてくれていることは良い事ですね」
「えぇ、本当に……吉野先生はこの事を他の教師の方に伝えて貰えませんか?」
「分かりました、すぐに伝えましょう」
「助かります……ここまで来るとのんびりしている暇はないですね、はやく解決に導かなくてはいけませんね」
「えぇ、私たち教師も尽力を尽くしますが……こんな事になってしまっては射得式会社の者達がこの学園になだれ込んでくるかもしれませんのでしばらくはそちらの方に力が向いてしまうかもしれません」
「構いませんよ……私はそういうのは苦手ですから、問題解決の為動き回っている方が性に合ってますし」
そう言って私は目を伏せる。
モンスターペアレントどもを相手にペコペコするより証拠を集め駆けずり回っている方がよっぽど良い。
「では、私は一度保健室に行って鉢屋からも話を聞いてきます」
「えぇ、お願いします……聞き終わったら今日はそのまま直帰していいですよ」
「分かりました」
そういい自分の机の上を片付けて鞄を持ち事務室を出ていった。
ここから保健室まではそう遠くないのであっという間にたどり着いた。
保健室の扉をノックすると中から声が聞こえたので静かに扉を開ける。
「失礼します……鉢屋は起きましたか?」
「あぁ……鉢屋君、Aさんが来ましたよ」
「……A」
保健教諭の新野先生が近くのべっどに向かって声をかけるとむくりと影が起き上がった。
その影が鉢屋だという事はすぐに分かった。
「よっ、大丈夫か?」
「怪我は何ともない……だけど私のプライドはズタズタだ」
「ほー、そりゃあ大怪我だな……それで、何があったか教えてくれるか?」
そう聞くと鉢屋は静かに語り始める。
私は鉢屋の言葉に耳を傾けた。
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長月シキカ(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます！私もどちらも好きなのでつい書いてしまいました。苦手な方のほうが多いと思っていましたのでこのようなコメントをいただけて本当に嬉しく思います！これからも頑張りますね！ (2016年6月25日 19時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - まさかのリボーン！？ 驚きました！！どちらも好きなんです！更新頑張ってください！！ (2016年6月25日 19時) (レス) id: 9d35f6ecdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2016年6月22日 1時
