61馬鹿 今どきリーゼントか ページ11
案内をしてくれた沢田君が後の二人の名前も教えてくれた。
忠犬は獄寺隼人、野球少年は山本武というようだ。
獄寺君はどうやら私の事が気にくわないらしい。今でも眼を飛ばしてきている。
「獄寺君や、そんなに睨まないでくれ……穴があきそうだ」
「うるせぇ!テメェが十代目に危害をくわえねぇか見張ってんだよ!」
「へーへー……愛されてんねぇ沢田君」
「ア、ハハハ……」
「ハハハ!面白れぇ人だな!秋里さんは」
「君は元気だねぇ、山本君や……ハァ」
私は歩きながらため息をつく。
ちなみにこの三人は補習で学校に来ていたらしい。その補習も終わり学校を出ようとした時に私に出会ったのだ。
補習か、高校の時よくやらされてたなぁ。
そんな遠い思い出に思いをはせていると沢田君が「もうすぐで着きますよ」と声をかけてきた。
「あぁ!?」
「ん?どうしたんだ……こりゃあまた立派なリーゼント軍団だな」
「そ、そんな事言ってる場合じゃないですよ!どうしよー!」
「十代目!ここは俺が!」
獄寺君はどこからか茶色の筒を数本取り出しあのリーゼント軍団に投げつけようとしていた。
なんだ?花火でもぶつける気か?
「「おいおい、花火は夏だぜ/ろ」」
「花火じゃねぇよ!!テメェらからぶっ飛ばしてやろうか!!」
「ちょ、ちょっと獄寺君!!」
山本君とセリフが被ってしまったが、ここまでセリフが被ることなんてあるのかよ?
てか、そんな事せんでも……。獄寺君は喧嘩っ早いらしい。
「まぁ、そんな物騒なモンしまいなさいよ……ちょっと話してくる」
「え?ちょっとAさん、危ないですよ!!」
沢田君のその言葉を無視してリーゼント軍団に話しかける。
軍団と言っても二、三人しかいないが……。
「あの〜、スンマセン……この部屋にいる人に会いたいんですけど〜」
「あぁ?何だ貴様、委員長は今お忙しい身だ……即刻立ち去れ」
「えー、そこを何とか出来ないっすかね?」
「しつこいぞ貴様!!」
そう言いリーゼントAが私に向かって拳を振り下ろしてきた。
後ろの方で沢田君の小さな悲鳴が聞こえる。
しかし、その拳は私に当たることは無かった。
「なっ!?」
「おっそいね〜……先に手ェ出してきたのはそっちだからな」
「はぁ?……ウゴォッ!?」
私は利き手で拳をつくりそのままリーゼントAのみぞおち目がけて突き出した。
いい感じに入ったのか私の倍ほど身長を持つその男は無様に崩れ落ちて行った。
18人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
長月シキカ(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます!私もどちらも好きなのでつい書いてしまいました。苦手な方のほうが多いと思っていましたのでこのようなコメントをいただけて本当に嬉しく思います!これからも頑張りますね! (2016年6月25日 19時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - まさかのリボーン!? 驚きました!!どちらも好きなんです!更新頑張ってください!! (2016年6月25日 19時) (レス) id: 9d35f6ecdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年6月22日 1時