77馬鹿 団子ウマ〜 ページ27
「いっただっきまーす!!!」
私と一年生ズは口を揃えてそういい団子を口の中に入れた。
入れた瞬間口の中に広がる団子特有の匂い、そしてモチモチとした食感が私を楽しませる。
甘みは薄いがそれよりも素材の味がしっかりしているので全然問題ない。
まさに究極の団子とはこの団子の事であろうかと言うぐらい美味しかった。
「まるで団子界の絶対王者や〜」
「A、わけわかんない事言いながら顔を歪ませるなよ」
「いや〜この団子が美味すぎて、顔が戻んないわ〜」
「ほらAさん、お茶お茶」
私は尾浜から渡されたお茶を一口飲んでほうと息を吐いた。
お茶も私好みの渋さで心地よかった。
「ん〜お茶も美味しい〜」
「まぁ確かにここの団子屋は当たりみたいだね。今度は兵助たちも連れて来ようか」
「そうだな、ここの団子は雷蔵に是非食べさせたい」
五年ズがそういうと一年ズも同じようなことを言い出した。
じゃあ、私は一人か秀作を誘うかな
「Aさん、今度は一年は組の皆で行きましょう!」
「あ、ずるい!一年い組と行きましょうよ!」
考えていると一年ズがあろうことか私を誘ってきた。
一年ズは目をキラキラさせてこちらを見るから断れない。
「分かった分かった、時間が合えばね」
一年生ズの頭を優しく撫でる。
すると、後ろから視線を感じる。
振り向くと鉢屋たちが勢いよく視線を逸らした。
「……ははーん、お前たちも私について行って欲しいんだな」
「なっ、んなわけねぇだろ!」
「ハハッそんなにマジになることないじゃん。冗談に決まってるだろう……私がいたって邪魔なだけ
だしな」
アハハと笑う私をよそに鉢屋はどこかガッカリしたように感じた。
改めて見ると鉢屋は何でもないような顔をしていたので気のせいと思う事にする。
「三郎……ドンマイ」
「うるせぇよ勘右衛門」
Aの見ていないところで五年ズがそんなやり取りをしていた。
その様子を見ていた一年ズはAに聞こえないように話していた。
「鉢屋先輩……可哀そうだね」
「うん……」
「ん?どうした、庄ちゃんに彦ちゃん」
「い、いえなんでもないです!!」
一年ズの様子に首を傾げるAであった。
そうだ、秀作と学園長にお土産を買っていこう。そう思い立った私は庄ちゃんにお金を教えてもらい秀作と学園長のお土産を購入した。
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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年1月30日 13時