48馬鹿 人の夢を笑うな ページ48
「へ〜数馬はなんとなく医療系だとは思っていたけど、藤内が教師か〜、うん!合っているんじゃないか?藤内は真面目だし」
「そ、そうですか!?良かった〜、僕たち友達から無理だって笑われたんです、だから少し自信が無くて……」
そう言って二人は少し悲しそうな表情を浮かべた。
私は彼女達にそんな表情をさせた友達とやらをぶっ飛ばしたくなった。
しかし、そう思ったのは私だけではないようだ。
「ほ〜、私の可愛い後輩にそんな事を言うような友達とやらがいるとは……そんな奴らは少々痛い目を見せてやらねばならないな」
「立花奇遇だな〜、私も同じ事を考えていたのだよ」
「Aもか、ならばいい案が浮かびそうだな」
「あぁ、私なら……」
「待て待て待て!!二人して悪い顔をするな!心臓に悪い!!」
潮江達は必死な様子で止めにかかる。
そんなに私達は悪い顔しているか?
「何だ文次郎、お前は可愛い後輩が酷い事を言われているというのにお前達は何ともないのか?」
「いや、それは俺たちも思う所はあるが……二人が言うと怪我人が出そうで……なぁ、長次」
「……もそ」
中在家は小さな声でそう言いながらコクリと首を縦に振った。
私と立花はお互いに顔を合わせてしょうがなくあげていた腰を降ろす。
すると、数馬達が先ほどの悲しい表情から一変して笑顔を見せていた。
「Aさん立花先輩、ありがとうございます、お二人のお気持ち、すっごく嬉しいです……友達に馬鹿にされたって僕は絶対に教師になってみせます!」
「ぼ、僕も立派な看護師になってみせます!!」
「よく言った!!お前たちならきっと良い教師と看護師になれるさ!なぁ、皆」
私がそう言うと立花を筆頭に皆良い笑顔で首を縦に振った。
その様子を見た藤内たちは再び花のような笑顔を浮かべて「ありがとう」と述べた。
ン゛ン゛ンッ!!カバイイ!!なにこの生物めっさ可愛いんですけど!!
そう叫びたいのはやまやまだが叫んでしまっては私の何かが終わってしまいそうな為喉の奥にグッと押し込んだ。
それから私は、皆の夢を聞いていった。
平は意外にも料理関係の道へ、田村は銃器を扱う警察の道へ、綾部は土を扱う農業系の道へ、斉藤は言わずもがな美容師の道へと進むようだ。
尾浜はいつか留学して世界を見て学びたいと、久々知は自分で豆腐屋を開きたいと、竹谷は獣医に
不破は図書館の司書に、そして鉢屋は、特殊メイクなどをするメイクアップアーティストになるという。正直これに一番驚いた。
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長月シキカ(プロフ) - 月花道蒼斗さん» コメントありがとうございます!私も絶対可愛いと思います^ ^ これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2017年5月22日 23時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
月花道蒼斗(プロフ) - こっちの方にも来ました!やっぱりいいですね!四年生と五年生の女の子バージョン見たいですね。本気で見たい。絶対可愛い。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: 53496b0259 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - 舞姫桜さん» コメントありがとうございます!こんな作品を楽しみにしていただけているなんてとても嬉しく思います!これからも頑張りますのでどうかよろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2016年6月13日 11時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫桜 - 来ちゃいました。毎回、とても楽しませて頂いています!更新頑張ってください! (2016年6月13日 9時) (レス) id: 308a4dd197 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月22日 23時