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34馬鹿 実践をまじえた方が分かりやすい ページ34

「よし、じゃあ浜、ちょっと体貸してくれ」

「え、俺ですか!?」


四年生と一緒になってメモを取っていた浜が驚きの声をあげて顔を上げる。
そんな彼に「大丈夫、多分痛くしないから」と言うと「多分って何ですか!?」とより一層大きな声を出した。


「いいからいいから…大丈夫、手加減するからさ」

「え〜……」


浜は渋々といった様子で私の前にやってくる。
今の立ち位置は私と浜の前にマットが置いてある。


「じゃあ、私に向かって正面から殴り掛かって来てくれないか?」

「えぇ!?そんなの出来ないですよ!」

「あくまでフリだし、当たんねぇから大丈夫だって……ほら」


そう言うと浜は大きなため息をついて拳を握りしめ私の注文通りに殴り掛かってくる。
そんな彼が伸ばした腕を避けてそのままの勢いを利用して背負い投げをした。


「ウワァ!?」

浜は声を上げながらボフッとマットの上に落ちた。
マットの上で目をパチクリさせた浜に声をかける。


「浜、大丈夫か?」

「だ、大丈夫ですけど……何がおきたんだ!?」

「今のは私が編み出したやつだが、相手の勢いを利用した技だよ……これなら力の弱い女性でも出来ると思うよ、サンキュ、浜」


そう言うと浜はいそいそと皆の元へと帰って行く。
さて、と私は腕を組んで考えを巡らせた。


「あとは、お前たちが昔やってた体術で何とかなると思うぞ……最後に、全員倒した時絶対に油断をするな、私も何度か油断してやられかけたことがあるぐらいだからな、倒したと思ったら敵に背中を見せず、かつ後ろから人が来ないのを確認しつつその場を立ち去るんだ、余裕があればその場の写真を撮って脅しておけば再びちょっかいをかけようとは思わないだろう」

「でも、それやったら俺たちが悪者になるんじゃ」

「大丈夫、その場を離れたらその写真は消しておけばいいし、ああいう奴等は自分が警察のお世話になったらヤバくなることの一つや二つあるだろうし好き好んで警察に行くような真似はしないだろう…ここまでが私の教えられることだが他に何かあるか?」


私がそう聞くと皆はフルフルと首を横に振った。
それを見て私は満足そうに微笑む。


「いいか、今日話した事はあくまで絡まれた場合のみの話だからな、まぁ、大人数で行動していれば絡まれる心配はないと思うがな…じゃあ、これにで護身術講習は終了〜!皆気を付けて帰れよ?」


そう言うと皆は「ありがとうございました」と礼を言って体育館を後にした。
私もその場を後にした。

35馬鹿 この回は本編とは関係のないお知らせです→←33馬鹿 女の子がピーと言って何が悪い



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長月シキカ(プロフ) - 月花道蒼斗さん» コメントありがとうございます!私も絶対可愛いと思います^ ^ これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2017年5月22日 23時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
月花道蒼斗(プロフ) - こっちの方にも来ました!やっぱりいいですね!四年生と五年生の女の子バージョン見たいですね。本気で見たい。絶対可愛い。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: 53496b0259 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - 舞姫桜さん» コメントありがとうございます!こんな作品を楽しみにしていただけているなんてとても嬉しく思います!これからも頑張りますのでどうかよろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2016年6月13日 11時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫桜 - 来ちゃいました。毎回、とても楽しませて頂いています!更新頑張ってください! (2016年6月13日 9時) (レス) id: 308a4dd197 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月22日 23時

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