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21馬鹿 鈴との再会 ページ21

鈴と会う約束をしたその日。私は少し早めに"ロポア"に着いた。
店員さんにコーヒーを頼んで窓際の席に座った。
携帯で時間を確認すると、約束の時間まであと五分。そろそろ来るだろう。


カラコロンカランコロン……


店の入口に設置してあるベルがいい音を鳴らしている。誰か入ってきたのだろう。
私は携帯から顔を上げて確認するとそこにいたのは……。


「あら!Aあたし時間間違えちゃったかしら!?」

「いや、私が早めに来ただけ、鈴は時間ぴったりだよ……久しぶりだね、鈴」

「えぇ、ホントに……高校卒業して以来かしらこうして会うの」


そう言いながら鈴は私の向かいの席に座り注文を聞きに来た店員に紅茶を頼む。
鈴は自らの肩にかけていたストールを取り私に顔を向けた。


「で、あたしに用なんて……何かあったの?」

「あぁ、実は……」


私は鉢屋の名前とか経歴とかを伏せながら自分に恋人が出来たことを話した。
時々、恥ずかしくなってどもりかけたりもしたが鈴は最後まで話を聞いてくれる。


「というわけで、次の日曜日ので、で、……デートに着ていく服を鈴に選んでほしいんだよ」

「……Aに恋人が出来るなんてね〜、いいわ!あたしがアンタに似合う服を選んであげるわ!」

「おぉ、ありがとう!いや〜私だけじゃ自信がないから助かるよ」

「アンタ、"あたしと違って"ちゃんとした女なんだから……少しはセンス磨きなさいよ」

「いや〜、私自身、春が来るとは思ってなかったからさ〜。てかアンタも見た目はもう女じゃん」


鈴が言った"あたしと違って"という言葉の意味について説明しよう。
今私の目の前にいる綺麗な顔の鈴は、いわゆる、オネェという奴だ。
鈴の本名を高良 鈴夜(タカラ スズヤ)という。


「なぁ〜に、考え込んでるの?A」

「いや、アンタも普通にしてればカッコいいのにな〜と思ってな」

「あら!アンタがこれでもいいって言ってくれたんじゃない!」

「そうだけどさ〜……」


それは、高校一年の時。鈴は今とは全く性格の違うオドオドしている男の子だった。
いつもオドオドしているし何処か女々しいところもあったので、いじめの格好の餌食になっていた。


「お前、女みてぇで気持ち悪ぃんだよ!」

「てか、学校来んなし!」

「う、うぅ……」


こんな感じでいつも殴られたり蹴られたりしていたのをクラスの皆は見て見ぬふりをしていた。
私も他の友達に止められて助けることが出来なかった。
そんなある日……。

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長月シキカ(プロフ) - 月花道蒼斗さん» コメントありがとうございます!私も絶対可愛いと思います^ ^ これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2017年5月22日 23時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
月花道蒼斗(プロフ) - こっちの方にも来ました!やっぱりいいですね!四年生と五年生の女の子バージョン見たいですね。本気で見たい。絶対可愛い。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: 53496b0259 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - 舞姫桜さん» コメントありがとうございます!こんな作品を楽しみにしていただけているなんてとても嬉しく思います!これからも頑張りますのでどうかよろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2016年6月13日 11時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫桜 - 来ちゃいました。毎回、とても楽しませて頂いています!更新頑張ってください! (2016年6月13日 9時) (レス) id: 308a4dd197 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月22日 23時

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