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16馬鹿 不運は健在か ページ16

カーン……カーン……。


「ん〜!もう五時か……」

「お疲れ様です、初勤務で大変でしたでしょう?」

「あ、吉野先生。お疲れ様です……そんなに大変では無かったですよ、吉野先生や他の先生の皆様に助けて頂いたので」

「そうですか、秋里さんは昔から仕事熱心ですから、我々も助かってますよ」

「そう言っていただけて光栄に思います」

「えぇ、もう仕事はこれで終わりですから、タイムカードを押して上がってくださいね」


吉野先生はここまで言って「では、私はこれで」と言ってその場を離れて行った。
私はそんな吉野先生の後ろ姿を見送ってもう一度伸びをする。
一日中デスクワークしていた為、体を伸ばすとあっちこっちからパキパキと音が鳴る。
私も年かな〜。いやいや、私はまだまだピッチピチの二十歳だぞ。そんな年なんて言うほどじゃ……ないと信じたい。


私は頭を数回振って机の上の私物を鞄の中に詰め込みタイムカードを押した。
そして、他にも残っている事務の方に挨拶をして部屋を退室する。
帰路につこうと廊下を歩いていると、一人の人間に呼び止められた。


「Aさんって、アダッ!!」

「……」


私を呼び止めながら走ってきた人間は私の目の前で盛大にすっころんだ。
……コイツは間違いない。
うつ伏せで転んだままの人の前にしゃがみ私は声をかけた。


「大丈夫か?……善法寺」

「!うわ〜、良かった〜Aさん僕のこと覚えてくれてたんですねぇ」

「いや、たとえ忘れていたとしても今のでハッキリ思いだせるわ……不運なのは変わりないようだな」


転んだ人間…善法寺の目の前に手を差し出すと、善法寺は「ありがとう!」と言って私の手を取った。
善法寺を起こすと、私はあれ?と声をあげた。


「お前、男のままなのか?私、てっきり女に生まれたのかと思った」

「そんな、Aさん酷いな〜……ねぇこれから時間あるかな?」

「あぁ、後は帰るだけだからな……六年も皆集まってるのか?」

「うん!久しぶりに会ったんだから少し話していこうよ」

「分かった、お前たちがどうなっているか気になるしな」


私がそう言うと善法寺は「じゃあ、着いて来て!」と言い、歩き出した。
その数歩、歩き始めただけで転びそうな彼を支えてやる。
今なら食満の大変さがよく分かる気がした私だった。


善法寺に案内されたどり着いたのは、高等部のある一室だった。
彼は躊躇なくその教室の扉を開けた。
そんな彼の後ろを大人しくついていった。

17馬鹿  可愛い子バンザイ→←15馬鹿 予想は当たるも八卦当たらぬも八卦である



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長月シキカ(プロフ) - 月花道蒼斗さん» コメントありがとうございます!私も絶対可愛いと思います^ ^ これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2017年5月22日 23時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
月花道蒼斗(プロフ) - こっちの方にも来ました!やっぱりいいですね!四年生と五年生の女の子バージョン見たいですね。本気で見たい。絶対可愛い。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: 53496b0259 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - 舞姫桜さん» コメントありがとうございます!こんな作品を楽しみにしていただけているなんてとても嬉しく思います!これからも頑張りますのでどうかよろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2016年6月13日 11時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫桜 - 来ちゃいました。毎回、とても楽しませて頂いています!更新頑張ってください! (2016年6月13日 9時) (レス) id: 308a4dd197 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長月シキカ | 作成日時:2016年5月22日 23時

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