１１馬鹿 意外な奴が人見知りだった ページ11
学園長に言われた一週間がたった。私は再び大川学園の大きな門の前に立っている。
今日が私の初出勤だ。
「あ、Aちゃん!おはよう」
「おはよう、秀作」
朝から元気だな〜コイツは……。
秀作の手にはいつも通り入門表がある。この学園金あるんだからこういうのもハイテク化すればいいのに……というツッコミは私の心の中に留めておくとしよう。
「フフフ……」
「ん?何笑ってんだ?私書くとこ間違えた?」
「え、ううん!今日からまた昔みたいに一緒にお仕事出来ると思うとなんだか嬉しくて……」
「……秀作、お前本当昔と変わらずいい子だよな〜」
お姉さんちょっと前がぼやけて見えなくなってきたよ。
私は秀作の頭をワシワシと撫でてやった。
ワシワシ撫ですぎて秀作に痛がれてしまったのには反省しよう。
「じゃあ、学園長室に行ってくるよ、秀作、また後でな」
「うん!またね」
秀作は大きく手を振ってくる。それに手を振り返しながら、コイツこの時代じゃ一体何歳なんだ?後で、聞いておこう。
そう思いながら私は急いで学園長室に向かった。
学園長に会うと挨拶もそこそこに私は学園長に案内されて私は講堂らしき所に連れて行かれる。
ここで体育館ではなく講堂を使う所がマンモス校らしいのだろう。
舞台の端からチラッと客席を見ると空席がないほど席が埋まっていた。
この学園って一体全員で何人いるんだ?
そう思いながら見ていると学園長が私の方をチラッと見る。お、そろそろ出番か?
「えー、ここで皆さんにお知らせがあります。今日から新しく事務員として赴任してきた秋里先生です」
学園長のその言葉を言い終わった後、私は舞台袖から背筋を伸ばして教団の前に立つ。
そして、目の前のマイクに向かって声を放った。
「ただいまご紹介に預かりました、新しい事務員の秋里Aと申します。皆さんの学校生活をより良いものに出来るように精一杯努めてまいりますので皆さんどうぞよろしくお願い致します。以上でご挨拶とさせていただきます」
ここまで言いきって、一礼する。
その瞬間、拍手をする、とてもやる気のなさそうな拍手だ。まぁしょうがないか。
顔を上げて客席を見ると一瞬で鉢屋の姿を見つけてしまった。
どんだけ鉢屋の事が好きなんだよ私。
私はそのまま舞台袖へと戻り一気に息を吐き捨てた。
一目に立つのなんて何年ぶりだろうか……私、意外と人見知りが激しいんだよ、コノヤロー!!
こうして、私の初勤務が幕を開けたのだった。
１２馬鹿 昔と年齢が違う奴が多い→←１０馬鹿 良い仲間を持つことは良いことだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 43人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
長月シキカ(プロフ) - 月花道蒼斗さん» コメントありがとうございます！私も絶対可愛いと思います^ ^ これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2017年5月22日 23時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
月花道蒼斗(プロフ) - こっちの方にも来ました!やっぱりいいですね!四年生と五年生の女の子バージョン見たいですね。本気で見たい。絶対可愛い。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: 53496b0259 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - 舞姫桜さん» コメントありがとうございます！こんな作品を楽しみにしていただけているなんてとても嬉しく思います！これからも頑張りますのでどうかよろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2016年6月13日 11時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫桜 - 来ちゃいました。毎回、とても楽しませて頂いています！更新頑張ってください！ (2016年6月13日 9時) (レス) id: 308a4dd197 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：長月シキカ | 作成日時：2016年5月22日 23時
