１馬鹿 世の中年の差カップルは珍しくない ページ1
鉢屋と再会を喜んだあの日から数日がたったある日。
ベッドの上に転がっていた私の携帯電話がブルブルと震えていた。
それに気づいた私は読んでいた求人誌を閉じ携帯を手にして画面を見る。
ちなみにあの時代に置きっぱなしにしていたと思われる私の私物は全てこの時代に戻ってきていた。
画面を見ると"鉢屋三郎"と表示されている。実はあの日、別れる前に連絡先を交換していたのだ。
私は電話に出ると「やっと、出た」と鉢屋が溜息交じりにそう言った。
「悪ぃ悪ぃ……で、何か用か?」
「あぁ、今お前暇か?」
「暇って言うか、今就職先を見つけるため求人誌を読んでたけど」
「ならちょうどいい、さっき学園長先生にお前に会ったことを言ったらすぐに連れて来るように言ってな……今から来れるか?」
「大丈夫だ、じゃあ今から行くけど、場所は何処だ?会社か?」
「いや、"大川学園"だ」
私はそれを聞いてえぇ!?と声をあげた。その声に耳をやられたのか「うるさい」と怒られてしまった。私は小さく謝ると会話を続ける。
「スマン……てか、大川学園って結構有名なマンモス校じゃん!てか鉢屋ってもしかしてそこの生徒だったり?」
「そうだが…」
「…マジかー」
まさか、また年下とは……。
まぁ鉢屋が年下だとしても私の気持ちは変わらないのだけど……。
「鉢屋、今何年の何歳?」
「なんだよ、いきなり…私は今高校二年の十七歳だけど」
「…お前、三つも年の離れた恋人は嫌か?」
私は鉢屋が年下でも構わないが鉢屋はどうだろうか?
そう疑問に思った私は鉢屋にそう聞くと、鉢屋は一つため息をついて言葉を紡いだ。
「あのな、そんなの今更じゃないか、それに、私はお前と言う存在に惹かれたんだ。お前が年上だろうと年下だろうと私には関係ないことだ」
「……そっか、鉢屋はそう言う奴だったな……さっきのことは忘れてくれ。じゃあ、今から大川学園に向かうとするよ」
「あぁ、待ってる」
「うん、じゃあな。私の愛している人よ」
「!……ばーか」
照れ隠しなのかそう悪態をついて鉢屋は通話をきった。
プープーと通話が終了したことを告げる機械音を聞きながら小さく微笑んだ。
そして、私もその携帯の電源を切った。
「全く、素直じゃないなぁ、鉢屋は」
私は携帯を丁寧に机の上に置いて普段着から退院してから着ていなかったスーツに袖を通した。
そして、就活用の鞄に必要最低限の荷物を詰めて部屋を出る。
その姿は初めてあの時代に行った姿と同じだった。
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長月シキカ(プロフ) - 月花道蒼斗さん» コメントありがとうございます！私も絶対可愛いと思います^ ^ これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2017年5月22日 23時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
月花道蒼斗(プロフ) - こっちの方にも来ました!やっぱりいいですね!四年生と五年生の女の子バージョン見たいですね。本気で見たい。絶対可愛い。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: 53496b0259 (このIDを非表示/違反報告)
長月シキカ(プロフ) - 舞姫桜さん» コメントありがとうございます！こんな作品を楽しみにしていただけているなんてとても嬉しく思います！これからも頑張りますのでどうかよろしくお願いしますね( ^ω^ ) (2016年6月13日 11時) (レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫桜 - 来ちゃいました。毎回、とても楽しませて頂いています！更新頑張ってください！ (2016年6月13日 9時) (レス) id: 308a4dd197 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2016年5月22日 23時
