５無個性 ページ5
そんな男たちの背に冷たい視線を送り、私はクルッと後ろを振り向き笑みを浮かべる。
「蛙吹さん、怪我はないっスか?」
「えぇ、秋嶋さんのおかげで何ともないわ」
「そりゃあ良かったっス」
「さっきの人達、本当にしつこかったから秋嶋さんが来てくれて嬉しかったわ」
ケロケロと笑みを浮かべる蛙吹さんに、私も同じような笑みを返す。
「それにしても、秋嶋さんは強いのね」
「まぁ一般人よりはそうかもしれないっスね。でも自分なんかすぐ生徒たちに追い抜かれてしまうッスよ。蛙吹さんももっと強くなれる筈っス」
「秋嶋さんにそう言われたら、もっと頑張れる気がするわ」
「それはとっても嬉しい言葉っスね」
なんて会話をしていると、向こうからパタパタと駆けてくる影が視界の端にうつる。
私達に近づいてきた影の正体は、麗日さんだった。
「あれ? 秋嶋さんがどうしてここに?」
「お茶子ちゃん、実はね――」
蛙吹さんが先ほどのあった出来事を簡潔に述べると、麗日さんは驚きの声をあげながら私の方を見てそのまま言葉を続ける。
「私も見たかったな〜」
「そんなたいそうな事はしてないっスよ……それより二人で約束してるんスよね」
「えぇ、お茶子ちゃんの案内で美味しいお餅が食べられるカフェに行くのだけれど、良ければ秋嶋さんもいかがかしら?」
「それいいねっ梅雨ちゃん! 秋嶋さん一緒に行きましょうっ!」
「でも、折角友達二人で行くのに、自分が邪魔するのも悪いっスよ」
私の手を取りそう言う彼女らに、私は眉を下げつつそう言うが彼女らの答えは変わらないようで女の子らしい笑みを浮かべ言葉をかけてきた。
「邪魔なんて思ってないですよっ!」
「それに邪魔だと思っているのなら最初からお誘いなんてしないわ。ケロケロッ」
「……じゃあ、お言葉に甘えてご一緒させてもらおうかな」
可愛い生徒のせっかくの誘いをこれ以上無下にするのも悪いと思い、私は彼女らの誘いを受けた。
すると、蛙吹さんと麗日さんはパァッと顔を明るくさせ私の手を引き始める。
麗日さんが案内してくれたおすすめのカフェは雰囲気がとても落ち着いており、私の好きな感じのカフェだった。
そしてこのカフェのお餅は、今まで食べたどの餅料理よりも美味く感じた。
すっかりこのカフェが気に入った私は、今度はミッドナイト先輩も誘ってみようと思いつつ残りの餅料理に舌鼓をうつのだった。
勿論、会計は全額私が持つつもりである。
大人としては当たり前だね。
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長月シキカ(プロフ) - メホニアンさん» コメントありがとうございます！マイク先生も相澤先生もかっこいいですよね^ ^ 更新頑張りますのでよろしくお願い致します！閲覧感謝です^ ^ (2017年11月28日 13時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
メホニアン(プロフ) - トマトを食べた後のマイク先生に、キュンとしました。優しい相沢先生に惚れました。更新頑張ってください！！ (2017年11月28日 13時) (レス) id: dbe6c4db20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年11月4日 23時
