４無個性 ページ4
本日は休日。
持ち帰りの仕事もなく特にやることのない私はブラブラと外を散歩していた。
ラフな格好に携帯と財布等の少量の荷物が入った小さな鞄を肩にかけ、探検気分であちこちを歩いていると前方に二人組の男が誰かに言い寄っているのが目に入る。
ナンパか?
そう思いながら、私はナンパされている人の表情を見ようと少し移動する。
ナンパされている人が嫌そうな顔をしていれば助けるし、まんざらでもなさそうな顔してれば放っておこう。
そう決め移動し相手の顔を見ると、その子はうちの生徒の蛙吹さんだった。
言い寄られている彼女は眉をひそめ、明らかに嫌がっている。
それを見た私はゆっくりと彼女らに近づくと、会話の内容が耳に飛び込んできた。
「ねぇいいでしょ? 一緒にお茶しようぜ?」
「お友達を待っているからお断りするって何度も言ってるわ」
「じゃあそのお友達も一緒にでいいからさぁ」
「はい、そこまでっス」
蛙吹さんに向け伸びる男の腕を掴みながら、私は蛙吹さんの前に立つ。
後ろから「秋嶋さん」と呼ぶ蛙吹さんの声を聞きながら私は、男たちに言葉をかけた。
「さっきから聞いてたっスけど、彼女嫌がってるじゃないっスか。あんまりしつこい男は嫌われるっスよ」
「あぁ? なんだこいつ」
「その子の知り合い?」
「まぁ、そんなとこっスよ」
そう言いながら私は、掴んでいた男の腕から手を離し二ッと笑って見せる。
そんな私に、男たちは若干イラついたようで舌打ちをしてから口を開いた。
「あのさぁ。てめぇみたいなブスに用はねぇんだよっ!!」
「!? 秋嶋さっ」
イラついた男の太い腕が私に向かって飛び、蛙吹さんの焦りが混じった声が耳を通り抜ける。
その声を聞きつつ、私はその飛んでくる腕の手首の方を掴みグリッと捻りあげてやった。
情けない悲鳴をあげる男の声を無視して、私はギリィと力を少しだけ込める。
勿論、骨が折れるような力はいれていない。
「言っておくっスけど、先に手ェ出してきたのは君らっスからね」
「グゥッ!!」
「……これ以上この子になんかするんなら、間接外すだけじゃすまないっスよ」
「ヒッ!?」
声のトーンを落とし男を睨みつけながらそう言うと、連れの男が短い悲鳴をもらす。
その悲鳴を聞き、私は腕を捻りあげていた男を解放した。
「さっさとどっか行くっス……次は容赦しないっスよ」
私がそう釘を刺すと、男たちは慌ただしくその場を駆け出し逃げていった。
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長月シキカ(プロフ) - メホニアンさん» コメントありがとうございます！マイク先生も相澤先生もかっこいいですよね^ ^ 更新頑張りますのでよろしくお願い致します！閲覧感謝です^ ^ (2017年11月28日 13時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
メホニアン(プロフ) - トマトを食べた後のマイク先生に、キュンとしました。優しい相沢先生に惚れました。更新頑張ってください！！ (2017年11月28日 13時) (レス) id: dbe6c4db20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年11月4日 23時
