１無個性 ページ1
ベランダから小鳥のさえずりが聞こえる。
その可愛らしい声をBGMに、Aは仕事へ向かう準備をしていた。
着慣れて動きやすい作業着の上に洗濯したばかりの長手の白衣を羽織り荷物を持った彼女は、部屋の出口へと向かう。
そして玄関に置いてあった黒ぶちの眼鏡を手に取ったところで、ハッとした。
「そうだ。もう"コレ"をつける必要は無いんだった」
そう呟き、Aは手に取った眼鏡を見つめる。
彼女がこの眼鏡をつけていたのは、アイツ――愚妹である神妙寺杞玻に"私と同じ裸眼でいるな"と言われたからだ。
事件が終息しアイツがいない今、律儀にそれに従う必要も義務もない。
そう思ったAは手の中にある眼鏡を元の場所にソッと置いた。
「私はもう、アイツに縛られた私じゃない」
自分にそう言い聞かせるように呟き、Aはアパートの扉に手をかけドアノブを捻る。
そして、いつもの癖である言葉を口に出した。
「行ってきます」
その言葉が部屋に吸い込まれていくのを確認し、Aは扉を閉めた。
外の空気を肺に取り込みながら、彼女は晴々とした笑みを浮かべ笑みを浮かべる。
「さぁ、今日も頑張るかっ!」
そう声に出し、Aは軽やかな足取りで仕事場である"雄英高校"へと足を向ける。
そんな彼女を見送るかのように、アパートの屋根に止まっていた小鳥たちが一斉に飛び立った。
これから始まるのは、義妹の呪縛から解き放たれた秋嶋Aの新たな物語である。
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長月シキカ(プロフ) - メホニアンさん» コメントありがとうございます！マイク先生も相澤先生もかっこいいですよね^ ^ 更新頑張りますのでよろしくお願い致します！閲覧感謝です^ ^ (2017年11月28日 13時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
メホニアン(プロフ) - トマトを食べた後のマイク先生に、キュンとしました。優しい相沢先生に惚れました。更新頑張ってください！！ (2017年11月28日 13時) (レス) id: dbe6c4db20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年11月4日 23時
