４４無個性 ページ44
「勿論っスよ。新入生の名前と個性は全部把握してるっス。例えば尾白君は強靭な"尻尾"が個性で第三の腕の様に扱えるっスよね?」
「そ、そうです!」
「隣の障子目蔵君は個性"複製腕"で左右の腕から目や耳を複製できるんスよね」
そう言うと障子君はコクリと首を縦に振る。
障子君のその様子に私は満足し笑みを深めていると、周りからオォッと感嘆の声が上がった。
「さぁ皆、席に着くッス」
そう言うと、生徒たちは私の指示に従い行動を始めあっという間に各自席に着いた。
流石ヒーロー科の生徒だ。
そんな彼らに私はニッコリと笑みを浮かべ口を開く。
「えー今日はいきなり個性把握テストなんかがあったりと、お疲れ様っス。正直言って連絡事項は特に無いっスからこれで帰りのHRは終わりっス。皆、気をつけて帰るっスよ〜」
そう言い、教室を後にしようとした私を生徒たちが止める。
何事かと思い聞いてみると、私に色々と聞きたいことがあるらしい。
「自分のことっスか? 聞いたってつまらないと思うっスけど」
「そんなことないですよ!」
元気そうな声でそう言ったのは、赤い髪色が特徴の男子生徒――"硬化"の個性を持つ切島鋭次郎君に同調するように他の生徒たちもそうだそうだと首を縦に振る。
「じゃあ、聞きたい事がある人手を上げるっス」
そう言うと結構な数の手が上がり、私は内心驚いていた。
ただの用務員なのに、聞く事なんてあるんだ。
「じゃあ、上鳴電気君」
私が彼を指名すると、金髪に黒いメッシュが入った"帯電"の個性を持つ彼は勢いよく席を立ち質問を投げかけてきた。
「秋嶋さんって彼氏いますかっ!?」
「あと年も!」
上鳴君の言葉の後に、クラスの中で一番背の低い男子生徒――"もぎもぎ"の個性を持つ峰田実君が質問を追加する。
「最初の質問がそれっスか……えっと、年は27で彼氏はいないっスよ」
「じゃあ秋嶋さんの個性ってなんですかー?」
「ん? 自分は"無個性"っスよ」
服が空を浮いている女子生徒――個性が"透明化"の葉隠透さんが投げかけた質問にそう答えるとクラスがシーンと静まり返る。
そんなに珍しいか?
「しかし、この雄英の講師は全員プロヒーローかと」
困惑した皆の代表で飯田君がそう聞いてくる。
しかし、彼のまた困惑している様子である。
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長月シキカ(プロフ) - あるたそさん» コメントありがとうございます! アパートの名前は自分でも結構気に入っていたので面白く思っていただけてとても嬉しいです＾＾この話は完結していますので最後まで読んでいただければ幸いです! 閲覧感謝です＾＾ (2017年11月13日 21時) (
レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
あるたそ - ふるそうwwwww面白いです！もう続編あるんだろうけど更新頑張って下さい！ (2017年11月13日 20時) (レス) id: d50254bc2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年10月1日 23時
