１６無個性 ページ16
飲み会が終わり僕は彼女の姿を探した。
彼女はまだ帰っていなかったらしく、エクトプラズム先生に頭を下げていた。
根は真面目な彼女の事だ、きっと今日のお礼を言っているのだろう。
その様子を見ていると、彼女は僕と同じ帰り道の方へと歩き始めた。
僕はそんな彼女の方へと駆け寄り声をかけた。
「神妙寺さん」
思わず学生の頃と同じ呼び方をしてしまった。
しかし、彼女は特に怒ったりすることなくしかし少しだけ困ったような笑みを浮かべながら口を開いた。
「今は秋嶋っスよ。13号先輩。あ、今日はありがとうございました」
そう言ってペコリと頭を下げた彼女は顔をあげ言葉を続けた。
「それで自分に何かご用っスか?」
「いや、僕の家あっち方面なんだけど」
僕がそう言うと、秋嶋さんは自分の家も同じ方向にあると答える。
その答えに、僕は用意していた言葉を口から吐き出した。
「じゃあ送るよ」
「いいんスか?」
「女の子一人を夜道で歩かせるわけにいかないよ」
僕としてはごく普通の言葉を言ったつもりでいたのだが、彼女は何故か笑い声をもらしはじめた。
彼女の笑いの意味を理解できない僕に彼女は笑みを保ったまま言葉を紡ぐ。
「女の子って自分、一応二十六なんスけど」
「いくつだろうと女の子には変わりないよ。さぁ行くよ」
そう言うと彼女は了解と僕の横に移動する。
僕よりもずっと小さい彼女は僕の肩に頭が位置しているから、おそらく150�僂�らいだろう。
雄英の教師のほとんどは高身長だから、平均的な身長であるはずの彼女は酷く小さく見える。
「それにしても、まさか雄英に13号先輩がいるとは夢にも思わなかったっス」
「それはこっちのセリフだよ。まさかかつての後輩が用務員としてくるなんて夢にも思わないよ」
「じゃあお互い様っすね。でも見知った人が職場にいると安心するっス。自分、困ったらまず13号先輩に頼るつもりっスからそのつもりでいてくださいね」
僕が彼女の身長の事を考えていると、今まで黙っていた秋嶋さんが話しかけてきた。
少し驚いたがなんとか、違和感なく話を続けることが出来た。
それにしても、彼女の笑顔は昔となんら変わっていない。
そんな事を思いつつ、僕は朝から聞こうと思っていた事を彼女に聞くことにした。
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長月シキカ(プロフ) - あるたそさん» コメントありがとうございます! アパートの名前は自分でも結構気に入っていたので面白く思っていただけてとても嬉しいです＾＾この話は完結していますので最後まで読んでいただければ幸いです! 閲覧感謝です＾＾ (2017年11月13日 21時) (
レス) id: 638c65a19d (このIDを非表示/違反報告)
あるたそ - ふるそうwwwww面白いです！もう続編あるんだろうけど更新頑張って下さい！ (2017年11月13日 20時) (レス) id: d50254bc2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年10月1日 23時
