ほくてぃーの短編集

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side_北斗





俺は世に言う"不器用"って言う奴の類に入る

「好き」とかそんな単純な事ですら
口に出すのが恥ずかしく、言えない



だからこそ、人に言われるのも小っ恥ずかしい



京「北斗って、俺の事好き？」



「うん」





ほら、今だって

「好き」って口に出したら良いのに、言えない





京「北斗ー？ どーしたの？」



北「なんでもないよ」





さっきだって、
格好つけて自分からキスしたにも関わらず心臓が張り裂けそうだった





京「北斗さーん、顔死んでますよ？」



「うん、大丈夫」



京「ホントに？」



「ほんと」



京「じゃー、キスして」





はいはい、キスね…





「はああああああ！？」



京「北斗、うるさいよ」



「な、なんで急に？」



京「キスに理由なんてある？
そもそも最初にキスしてきたのそっちじゃん」





そりゃー、そーだけど

この姫は頑固だから
俺がイヤだって言ったら断固として動こうとしない



ましてや、今日はデートに行く日





あいつ、上手く言いやがって

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