優先順位は下の下の下で【及川徹】

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倒れてからの記憶は全くない。

走馬灯的なもの見ると思ったけど、そんなものも一切。





目覚めてからは、ツンとする薬品特有の匂いと、真っ白な天井

そこが病院だと気づくのにそう時間はいらなかった








『………………っう』



体を起き上がろうと試みたものの、背中に激痛が走り挫折。



体打ち付けた時に打撲でもできたかな…





腕は上がることがわかり、自分の前に腕をかざした

『……………』




二の腕から手首かけてみっつ、よっつの管がつけられていた




『なにこ…っゲホッ…ぅ』



喉が乾燥して声がでない



何より水が欲しい。脳が水を欲してる






壁側に手を添えて、壁を沿うように左右に動かした


すると硬い長方形のものがぶら下がってた





ナースコールか。




もし間違ってたとして躊躇なく押した






十数秒後には医者と看護師は来ていて、

意外と速いんだな。なんて上から目線に思った






医師「目が覚めたようでよかったです。」

『………水…けほっ……』

看護師「どうど。常温なので飲みやすいと思います」




差し出されたコップを受け取り、半分ほど一気に飲んだ

急激な水分補充で、もちろん噎せた





背中をさすってくれた看護師、優しい





今度はすこしずつゆっくりゆっくりと飲み干した

空になったコップを看護師さんに返した






医師「黒田…Aさんですね」

『……はい』

医師「体調は大丈夫ですか？」

『少し体が痛いだけです』

医師「ならよかったです…………実はですね」






バインダーを手元にだして、

私には資料を見えないように口を動かした










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昔から察しは良い方だった

目線、声調








良い話ではないんだと分かった









「黒田さん、貴方は」









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___________。







『え』

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