優先順位は下の下の下で【及川徹】

歩こう ページ39

『玄関……外…どうやってでるんだろう』



さっきから同じところぐるぐる回ってる気がする

空回りっていうか





『ここ………一階だな』

窓から外を見て地面からの距離的に一階だと判断







くるりと振り返り、点滴を片手にまた歩き始めた


本当はお外での散歩にしようとしたのに、室内での散歩になっちゃうや









少しため息をついてから一本道の突き当たりを左に曲がった








『あ…………』




受付………目の前には




『玄関、』





やっと見つけた。私の扉

が、そこを通ってお庭に出ようとしたものの、見知った顔が横切った










『……………国見くん？』








「え……？……っ！？Aさん？」




３日ぶりの国見くん

時間軸が私の中でこんがらがってるから昨日ぶりのようにも感じた






「なんで……てか、その服…」

『あ、あー………』





この状況、言い訳のしようがない






『ちょっと、時間ある？』





_______
____





花や草が丁寧に整備された中庭のベンチ


今度は一人で陣取るんじゃなくて、二人で隣に座った






『………私から、いいかな？国見くんはなんでここにいるの？』

「手首ひねったので念のためで来ました」






やけに大事に見える包帯を巻かれていた

けど痛そうな雰囲気もないし大したことないならよかったのかな






「で？…Aさんは？」

『私はただのストレス。栄養失調もあって倒れちゃったらしい』






ちなみに、嘘は言ってない

実際、神崎さんにも倒れたのはストレス〜なんて言われた記憶がどこかにあった




栄養失調は点滴を見れば一目瞭然。







なんとなく、ちょっと本当っぽくするために背を沿って手を前に出した


「大したことは……？」

『ないよ。ほら、元気！』



立ち上がって、ちょっとジャンプしてみた









すると、国見くんはちょっと安心したようにため息をついた





そして



_________「大事じゃなくてよかった………」



そう言ったんだ












.














.















.









ごめん、



私、



ちょっと珍しくてさ、治らない奇病なんだ

.→←ちょっと休息+答えとおまけの国見ちゃん

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