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大隊長に名前を呼ばれ、2人は私から離れる。
いっ...痛い......衝撃が...。
「......っおい!」
「あっ...すいません!!!」
苛立った声で上から怒鳴られ、急いで体を起こす。
そんなに怒らなくても......。
軽く腰を擦る。
「...痛てぇのか?腰。」
「はい..少し。」
『あらァ...!なあに?もうそんな仲なの??』
お皿を下げにやってきた奥さんがニヤリと笑う。
「ちっ違いますよ!!!!」
「よっかたわね〜!ヒナちゃんヒカちゃん!」
『何がだ?』
「んー?Aちゃんがお嫁に来てくれるそうよ!」
「いや!!あの...!!!!!違いますよ!?!?」
「ホントかA!!!」
「嫁に来るのかAー!!!!」
思わず立ち上がった私の両足に、双子ちゃんが抱き着いてくる。
「いや..!だから...!!!新門大隊長からも何とか言ってください!」
「.....。」
ここでだんまり!?!?
「ヒナちゃん!ヒカちゃん!私もう帰らないといけないから...!」
「ここが家だろAー!」
「遊ぼうぜAー!!!」
「いや...帰るって家にじゃなくて庁舎にね!それにここは私のうちでもなんでもないから!!」
歩き出そうとするが、2人にがっしりホールドされて1歩も動かせない。
ちらりと新門大隊長の方を見やるが、じっと押し黙って私達を見つめるばかり。
「お願い2人とも...。また来るから!」
『ホントか!?!?』
パッと2人が上を、私の顔を見上げる。
「うん!だから...ね?今日は戻らないといけないの。」
2人はお互い顔を見合わせて、渋々といった感じで私の足から離れる。
「じゃあね2人とも。」
しゃがんで2人の頭を撫でる。
「では、新門大隊長。本日はお邪魔しました。」
「ああ。」
最後の1本を頬張っている若様に頭を下げる。
『また明日な!A!!!』
「いやぁ...明日もお仕事だから......。」
全力で手を振ってくれる双子ちゃんに苦笑いで手を振り返しながら浅草を後にする。
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紫癸(プロフ) - やよいさん» コメントありがとうございます!そして読んでいただきありがとうございます(嬉)少しでも力になれたのなら何よりです!お互い頑張りましょう!! (2021年4月3日 20時) (レス) id: 577fa76214 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - 凄く面白かったです!凄く書く気が出ました ありがとうございます 頑張ってください (2021年4月2日 15時) (レス) id: 90306a3c24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫癸 | 作成日時:2021年2月24日 14時