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「A、浅草に行ってきてくれるか?」
「え!?なんで私なんですか!?」
昼休み、のんびり自分の席で紅茶を飲んでいたら突然先輩に声をかけられた。
1年上の先輩。まあなんというか普通の人だ。ちょくちょく仕事押し付けてくるから私はあまり好きじゃない
「お前あそこの若頭と同い年だろ?だったら......な?」
察しろとでも言いただけにそう言う。
「同い年だからなんだって言うんですか!?ただの定期訪問なんですよね?だったらご自分で行ってください!」
「ちょっ!頼むってA!!」
「嫌ですよ!!私だって新門さん怖いですよ!何考えてるかわかんないし......」
でも紺炉さんは粋な男って感じでかっこいいんだよなあ......。
「ジュース奢るからさ!!」
私に向かって必死に頭を下げる先輩。
男なんだから、シャキッとして欲しい...それこそ紺炉さんを見習って。
「ピピッ!!ピピーッピッッ!!!」
唐突に笛の音が鳴り響く。
「パーン中隊長の言う通りです!後輩に押し付けないでください!!」
彼の笛での会話は、第四の人間と第四の訓練学校生しか分からないらしい。
逆に言うとそのどちらかに所属している人間は必然的に理解出来る。
まあ、慣れかなこれは...。
「だって......。」
ズーンと肩を落とす先輩。
なんか可哀想......。
「......浅草に、すっごい美味しい団子屋さんあるんですよ!」
「え?」
「ジュースじゃなくて、団子でもいいですか?」
「Aっ!!!!」
先輩がガシッと私の両手を掴む。
新門さん、ちょっと怖いけど別に嫌いではないし......。紺炉さんには会いたいし。
先輩にも、それなりにお世話になってるしね。
「悪いなA。」
「いえ、中隊長が謝ることでは...。それに、私浅草自体は結構っ」
―ビーッビーッビーッビーッ
大きな警報音によって私の言葉は遮られる。
『〇〇町にて焔ビトが原因と思われる火事発生!!隊員は直ちに現場に急行せよ!!繰り返すー』
「浅草は後だ!ピピッ!!」
『はい!!』
私と先輩の声が重なる。
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紫癸(プロフ) - やよいさん» コメントありがとうございます!そして読んでいただきありがとうございます(嬉)少しでも力になれたのなら何よりです！お互い頑張りましょう!! (2021年4月3日 20時) (
レス) id: 577fa76214 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - 凄く面白かったです！凄く書く気が出ました ありがとうございます 頑張ってください (2021年4月2日 15時) (レス) id: 90306a3c24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫癸 | 作成日時：2021年2月24日 14時
