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「よく知らないけど、助けて貰ったんだろう?だったら、その恩には報いなきゃねぇ。」




曲がった腰に後ろで手を組んで、ふっと微笑む。




「......。」

「......。」




じっと数秒、新門大隊長と見つめ合う。




「えっと...それじゃあ、お世話になってもいいですか...?」

「ああ。」




ほんの少し、微笑んだように見えたのは私の気のせいだろうか...?









「すみません、突然。」

「構わねえよ。いつも誰かしら居るからな。それに、若が決めたことだろ?」




私に食事を出してくださる紺炉中隊長に軽く頭を下げる。




「ここに住むのかA?」
「毎日遊べるのか?」

「家が直るまでね。毎日かぁ...お手柔らかにお願いします。」




私の両腕にガッシリしがみつく双子ちゃんに苦笑いをしてみせる。




「いや〜!Aの嬢ちゃんが来てくれるとなりゃあ華やかになるなぁ!」

「おい!もう"Aの嬢ちゃん"じゃねえよ!」

「ああ!そうか!」



『よろしくお願いしやす!Aの姐御!!』




第七の皆さんがバッと私に頭を下げる。




「まっ待ってください!!!ここに住むのはあくまで家が直るまでであって、結婚の予定はありません!!」

「そんなそんな!照れなくってもいいじゃないすか〜!」

「俺たちの事は気にせず仲良くやってくだせえ!」




にっこにこと嬉しそうな第七の皆さん。

そりゃ確かにあの仏頂面破壊王様が嫁を連れて来ら嬉しいだろう...。


がしかし!!!!私は、断じて!嫁ではない!!!




「新門大隊長からもなんとか言ってください!」

「......ああ。」




なんだその間ぁ!?!?

ズズズッとお茶をすする新門大隊長を心の中で軽く睨む。




「姐さん、"新門大隊長"なんてよそよそしいですぜ?」

「そうっすよ姐さん!何だったら俺達のことも存分に呼び捨てにしてくだせぇ!」

「い、いえ...そういう訳には......。」




存分に呼び捨てって...あってるのかな?




「確かに、前は"紺炉さん"、"新門さん"って呼んでくれてなのになぁ。」




紺炉中隊長が眉を八の字にして、ほんの少し寂しそうに小さく息を吐く。

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紫癸(プロフ) - やよいさん» コメントありがとうございます!そして読んでいただきありがとうございます(嬉)少しでも力になれたのなら何よりです!お互い頑張りましょう!! (2021年4月3日 20時) (レス) id: 577fa76214 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - 凄く面白かったです!凄く書く気が出ました ありがとうございます 頑張ってください (2021年4月2日 15時) (レス) id: 90306a3c24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫癸 | 作成日時:2021年2月24日 14時

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