Haruto ページ15
・
たとえば、つまらない言い合いをした日。
その言い合いをした相手とまだ同じ空間に居たいと
思ってしまうわたしはやっぱりおかしいのかな。
恋人同士で、愛し合っていたとしても
互いに空気の悪い日はきっと離れて過ごしたくなる
はずなのに。
「なんでついてくんの？」
突然足を止めて振り向いた彼は驚くほどに無表情。
すぐ後ろを歩いていたわたしをじっと見つめ、
いつもは優しいその表情も今はただ怖くて。
『なんで、だろ』
「別にコンビニ行くだけやで？危ないから早く先に
帰ったら？」
『……っ』
「帰れば」
��嫌だ��と素直に言えなくて。
なにも言えない雰囲気で。
温斗くんが怒ると怖いことだってよく分かって
いたはずなのに。
大好きなのに、どうして言い合いなんてして
しまったのだろう。
『、わかった帰る』
小さく呟いたわたしの声はきっと、
ただの独り言と化して暗闇に消えた。
当然だけれど温斗くんからの返事なんてなくて
どんな表情で彼と接して、
何を話したらいいのかも分からない。
「はあ、」
『はるとくん？』
「やっぱ待って、あかん。こんな時間に一人で
帰らせられへん」
温斗くんに背を向けてマンションへと足を
進めようとすれば、
すっかり寂しくなっていた左手が少しだけ強引に
繋ぎ止められる。
本当、つまらない言い合いをしたことを後悔
している。
だって、繋がれたその手を素直に上手く喜べない。
いつもならこの温もりが愛おしくて、
大好きでたまらないのに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 330人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「KPOP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しけのり(プロフ) - る るさん» こんばんは、コメントありがとうございます！返信、遅くなってしまいすみません…！嬉しいお言葉ありがとうございます☺︎やっとですが投稿出来ましたので読んで頂けると嬉しいです😌 (2022年5月22日 21時) (
レス) id: 6d2ef5ed88 (このIDを非表示/違反報告)
る る - いつも読んでます！最高です、、😭 更新大変だとは思いますが頑張ってください！！ 毎回きゅんきゅんしてます 🤤 (2022年5月1日 12時) (レス) id: f0c007650d (このIDを非表示/違反報告)
しけのり(プロフ) - りかさん» こんばんは、コメントありがとうございます！投稿を楽しみにしていただけてるなんて、とても嬉しいお言葉です🥹只今頑張ってお話を書いている途中なのでもう暫くお待ちください☺︎ (2022年4月27日 19時) (レス) id: 6d2ef5ed88 (このIDを非表示/違反報告)
りか(プロフ) - 次の投稿楽しみにしてます＾＾ (2022年4月26日 15時) (レス) id: eaa1cd6714 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しけのり | 作成日時：2022年4月8日 10時
