【仙台】7 ★ ページ43
「あっ。」
そんなやり取りをしている間に、真奈美さんが勝手にリンクインした。
そして、他の生徒をうまく避けつつ、かなりのスピードで助走をつける。
練習終わってすぐなのに、まだあんな体力があるんだ…。
そしてみんなが何事かと見守る中、持てる力を全て乗せるように前向きに跳んだ。
「いけぇー！」
Aさんの叫び声と共に、少しの滞空時間の後、氷とエッジのぶつかる音が響く。
その瞬間、リンクに誰かの拍手が鳴った。
真奈美さんは、ベストな着氷音には程遠いけど、よろけながらも何とか降りたのだ。
「やった…。」
信じられないような顔でリンクを見つめるAさんと俺。
つか、本当に降りた…。有言実行した…。
回転不足とか、ここからじゃはっきり見えなかったけど、とにかく降りた。
「わあぁん！跳んだよぉ、羽生さん跳んだー！！」
「すげぇ！」
泣いてんだか笑ってんだかわからないAさんと無意識に抱き合う。
これまで一生懸命教えてきた生徒が、ついにアクセルを習得した…。それがこんなに嬉しいなんて…。
やば、涙腺が…。
「歴史的瞬間に立ち会えた…。」
えぐえぐとガチ泣きするAさんの頭を左手でぽんぽんと撫で、真奈美さんを出迎える。
「おかえり、よくやった！」
そして右手で真奈美さんの肩を引き寄せ、背中からがっしりと抱くと、三人で三角形みたく肩寄せあう形になった。
「コーチ…私、頑張りました。」
「うん。事務所のみんなにも報告するわ。もーマジでおめでと！」
声がひっくり返りまくりだけど、興奮するとこうなるから仕方ない。
「もっときれいなアクセル目指します。」
「そだね、壁は一つ越えたから。ここからは磨いていく練習しようね。」
「はい。で、さっきからこの人と抱き合ってるのはなんでですか。」
「へ？」
「やっぱり彼女…ですか。」
さっきまでのぐだぐだがすっかり頭の中からすっ飛んでいたのに、真奈美さんがAさんを指差し、話を元に戻す。
「違ぇし。この人は所属先の…。ほら、もう泣かんで。」
「す、すみません〜。」
ゆっくり身体をほどくと、Aさんが後ろを向いてハンカチで涙をぬぐう。
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鹿(プロフ) - みなみさん» 私のイメージは、結婚あまりうまくいかないような気が…。家族にはわがままっぽいから、きっと奥さんにも…＾＾；ファン第一に考えそう(笑)引退してもスケート中心で家庭をかえりみなさそう(笑) (2021年3月1日 15時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ゆづが幸せなら私も嬉しいです。愛妻家でいてほしい！レディーファーストでいて、決断力がある頼りになる夫、というイメージです。 (2021年2月24日 21時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» なんか、さくっと終わらせるつもりが、長くなりそうな予感＾＾；10までには終わりたいけど…。寝不足に気を付けつつがんばります！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 美緒さん» ありがとうございます＾＾主人公に振り回されてくっつきそうな予感。まだ定まってません(笑)勝手なアンケートでは、国民の9割以上が彼の結婚を祝福できると答えたそう！羽生さん、安心して結婚していいんだよ！＾＾ (2021年2月24日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - フィギュアスケートのアニメに夢中なお嬢様をスケートでスパルタ指導してみる？頭打ったらまずいか。どうやってくっつくのかなぁ？ (2021年2月21日 21時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2021年2月10日 16時
