【指導】4 ★ ページ33
「それ、答えなきゃいけないの。」
「知りたいです…。」
「好奇心？」
「さぁ…。」
煮え切らないな…。練習は遊びじゃねぇんだからそんなこと聞くなよ。
仕方がないので、舌打ちしたいのをぐっと我慢し、冷ややかな口調で鉄壁のガードを設ける。
「…いないよ。いないけど欲しくもないから。」
「もう２９才なのに？」
「別に年齢は関係ないかな。」
つかAさんといい、昨日からこんな質問ばっかりだ。
あっちは好き嫌いが原因じゃないかって言ってたけど…そんな持論、押し付けないで欲しい。
「そんなの変です。」
「……。」
「人間の本能を無視してませんか？だれだって人を好きになって結婚して、家庭を持つのは自然なことです。」
「みんながみんなそうじゃないよ。」
「どうしてですか？ファンの方もコーチの幸せを願ってます。」
「結婚が幸せなんて誰が決めたの。」
言い合う中で、だんだん早口になってゆく。
若い子には理解できないかもしれないけど、好きなことをしながら一人で生きていくことも、充分幸せだ。
「女の子はみんな憧れます。」
「僕は男だからね。つかさっきから何なの。」
「コーチが独身だなんて、世の中間違ってる。」
それは君個人に関係ないだろ。と言おうとしてやめる。
これ以上反論しても無意味だと思ったからだ。
「真奈美さん、もう練習に戻ろうか。」
冷えた身体にジャージをはおり、再びリンクへと向かうために立ち上がる。
「わかりました。でも私は諦めません。」
「俺の将来が君に何の関係が。」
他人の結婚を諦めないとか、意味わからんわ。
でも真奈美さんからの次の一言で、その言葉の真実を知ることになる。
「コーチの隣に誰もいないなら、私が立候補します。」
「……。」
は？俺の隣に立候補？
あまりにふざけた発想に、ついにはぽかーんとしてしまう。
それはつまり、俺と付き合いたいってことか。
まだ知り合ったばかりの生徒なのに…バカも休み休み言え。
「うん、師弟関係解消しようか。」
そんな気は微塵もないことを含ませつつ、即刻繋がりを切る発言をする。
まだしっかりとした契約はしていないけど、これ以上つきあってられない。
「そんなの、無責任です。」
「だって、スケートに私情をはさみたくない。」
「わかってます。練習はちゃんとします。それに今度の大会で優勝できなかったら、コーチのことは諦めます。」
「なにそれ。」
その自分ルールみたいなのやめろ、と冷たくあしらう。
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鹿(プロフ) - みなみさん» 私のイメージは、結婚あまりうまくいかないような気が…。家族にはわがままっぽいから、きっと奥さんにも…＾＾；ファン第一に考えそう(笑)引退してもスケート中心で家庭をかえりみなさそう(笑) (2021年3月1日 15時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ゆづが幸せなら私も嬉しいです。愛妻家でいてほしい！レディーファーストでいて、決断力がある頼りになる夫、というイメージです。 (2021年2月24日 21時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» なんか、さくっと終わらせるつもりが、長くなりそうな予感＾＾；10までには終わりたいけど…。寝不足に気を付けつつがんばります！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 美緒さん» ありがとうございます＾＾主人公に振り回されてくっつきそうな予感。まだ定まってません(笑)勝手なアンケートでは、国民の9割以上が彼の結婚を祝福できると答えたそう！羽生さん、安心して結婚していいんだよ！＾＾ (2021年2月24日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - フィギュアスケートのアニメに夢中なお嬢様をスケートでスパルタ指導してみる？頭打ったらまずいか。どうやってくっつくのかなぁ？ (2021年2月21日 21時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2021年2月10日 16時
