【連絡】11 ☆ ページ11
☆主人公サイド
お父さまの爆弾発言から二ヶ月たち、あれよあれよという間に、お見合いの日になってしまった。
結局お相手の方の情報は、プロレスラーのゆずるさんということしか分からない。
しかも、ネットで検索したけれど、それらしい人は全く引っ掛からなかった。
「何者なんだろう。」
それでも、花柄のワンピースに身を包んだ私は、Mホテルへと向かう車の中で、歯痒い想いをしつつもどこか期待に胸膨らませていた。
一応人生初のお見合いだし、お父さまが楽しみにしていなさいと言うくらいだから、嫌でもサプライズ的な何かを想像してしまうのだ。
「着物の方がよかったかしら…。」
スカートにはらりと触れながら、洋服選びの不安がよぎる。
もしもお相手の方が紋付き袴で来られたらどうしよう…。
「お嬢さま。緊張しすぎて失敗なさいませんように。」
「だ、大丈夫よ。」
わ、声がうわずってしまった。運転している谷山の嫌味でさえスルーしてしまうほど緊張してるのがわかる。
「もうホテルに着きますので。ここからはお一人でお願いいたします。」
「そうなの?!」
いろいろ妄想しすぎてて、目的地に着いたことに気付かなかった。
しかも一人で行けって…とても心細い。
「執事がお供するような場所ではございませんので。」
「……。」
確かに谷山が言うのはもっともだ。
でも相手の方の顔も知らないのにどうすれば?
「いつもの日本料理店に行けば全て手配済みです。」
「そうなのね…。」
なんだ、安心した。
あのお店はよくお父さまと利用していたので、お互い顔見知りだし、私の好みもよくわかってくれている。
優しいおかみさんと彩りの良いお料理。
基本的に何を食べても美味しいし、苦手なトマトはきっとよけてくれるだろう。残したりしたら恥ずかしいものね。
「くれぐれも食べることに夢中になりませんように。」
「そ…そんなことしないわよ。」
「いいえ。〆のカツ丼などもっての他ですから。」
わっ、私の至福!
「お見合いでそれしたら即破談よ。」
「わかっておられるようで安心しました。」
何よ、いくら食べるのが大好きな私でも、初対面の男性の前でそんなにがっつくわけないじゃない。
それにカツ丼はいつもミニサイズなの!
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鹿(プロフ) - みなみさん» 私のイメージは、結婚あまりうまくいかないような気が…。家族にはわがままっぽいから、きっと奥さんにも…^^;ファン第一に考えそう(笑)引退してもスケート中心で家庭をかえりみなさそう(笑) (2021年3月1日 15時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ゆづが幸せなら私も嬉しいです。愛妻家でいてほしい!レディーファーストでいて、決断力がある頼りになる夫、というイメージです。 (2021年2月24日 21時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» なんか、さくっと終わらせるつもりが、長くなりそうな予感^^;10までには終わりたいけど…。寝不足に気を付けつつがんばります! (2021年2月24日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 美緒さん» ありがとうございます^^主人公に振り回されてくっつきそうな予感。まだ定まってません(笑)勝手なアンケートでは、国民の9割以上が彼の結婚を祝福できると答えたそう!羽生さん、安心して結婚していいんだよ!^^ (2021年2月24日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - フィギュアスケートのアニメに夢中なお嬢様をスケートでスパルタ指導してみる?頭打ったらまずいか。どうやってくっつくのかなぁ? (2021年2月21日 21時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2021年2月10日 16時