【揺れる気持ち】7 ☆ ページ33
☆主人公サイド
羽生くんとの電話を切ってから、一通りやることを済ませたものの、なんだかわからないもやもやに悩まされたまま寝る時間になってしまった。
結婚か…。
二年前オッケーしたものの、後継ぎの件が解決してないに等しい今、本当に結婚してしまってもいいのかなと、気持ちが振り出しに戻ってしまった気がする。
「私…このまま羽生Aになっちゃっていいのかな…。」
お父さんとお母さんが守ってきた神社から出ていくことになってしまって、二人は何て思うだろう。
一番手っ取り早いのは、まどかを後継ぎにすることだけど、それはいくらなんでも可哀想すぎるし、何よりあまりに突然だ。
「やっぱり私が後を継いだ方が…。」
自室のベッドで一人頭を抱えていると、不意に持ったままの携帯が着信を告げた。
「誰？」
今日は電話がよく鳴るなと思いつつも、また羽生くんかな？と画面を見ると…。
「あ、コウくんだ。」
老舗蒲鉾屋の幼なじみからだった。
久しぶりだなと、ためらいもなくタップして繋ぐ。
『あ…もしもしA？』
するとすごく落ち込んだ声がして、気持ちが一気に心配のベクトルへと進む。
「どうしたの？」
『あー、実はさ…今日彼女にフラれちゃって…。』
「あら〜…。」
それは災難だ。
確かコウくんには、地元のお見合いパーティーで知り合った彼女がいたっけ。
仲が良さそうに見えたから、てっきりそのまま結婚するのかと思っていた。
『彼女がさ、蒲鉾屋なんてダサいって…。結婚してもこんな所に住みたくないって言われて…。Aどう思う？』
「どうって…。」
ストレートに意見を言う子だなぁ。それはもはやコウくんという人間をみてないのでは？
『俺どうしてもこの町にいたいんだよ〜…。Aもそうだろ？』
「そりゃあ…。」
生まれ育った町を離れたくないのは私も同じだ。
でもお嫁にいく以上、それは仕方ないのでは？とも思う。
お母さんだって元々は北海道の出身だし。
…あれ？もし私が羽生くんと結婚するのなら、どこに住むのだろう。
「まさかトロント…。」
『え？何？』
「なっ、何でもないよ。」
危ない、つい口から具体的な地名が出てしまった。
聞こえてないことを祈りつつ、咳払いをして場を仕切り直す。
引退したのに、またトロントへなんて普通行かないよね。
『やっぱさ、俺にはAしかいないんじゃないかなーって思っちゃうわけよ…。』
そしてまた、コウくんがお決まりのセリフを口にした。
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鹿(プロフ) - 果歩さん» ありがとうございます！なんだかプログラム変更とか？？真実なのかはわかりませんが、和風っていいですよね！更新がんばります！ (2020年2月2日 11時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
果歩 - マリッジブルーも羽生君のおかげで解決かな？幼なじみ君早くあきらめてくれればいいのに。笑 次回はどうなるか、またまた楽しみです。 (2020年2月1日 14時) (レス) id: 7087569446 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» もっとブルー感を深く掘り下げたらいいのかなって思うんですけど、なんかすぐに立ち直りそうな予感。最近ストックがないので、リアルタイム更新でお待たせしてます〜m(__)m (2020年1月25日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - shifuさん» ありがとうございます！褒めてもらえてうれしいです！更新する度にめっちゃドキドキしてるんですよ〜(;´･ω･)楽しんでもらえたら何よりです＾＾ (2020年1月25日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 主人公ちゃんマリッジブルーかぁ、、。早く２人の気持ちがまた近づくといいですね、続き待ってます！！ (2020年1月25日 6時) (レス) id: 6fac0f416c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年12月26日 16時
