【揺れる気持ち】1 ☆ ページ27
☆主人公サイド
２０２２年春。
相変わらず遠距離恋愛を続けている私と羽生くんなのだけど、今日はその関係に大きな変化があった。
「あ〜あ、いつかこんな日が来るって分かってたけどさぁ！分かってたけどぉ〜！！」
学校から帰ってきて、制服姿のままリビングのテレビの前で突っ伏して泣いているのは、この春中学二年生になったまどかだ。
「仕方ないでしょ、羽生くんだってもう２７才なんだよ？」
そんな妹に慰めるつもりで声をかけるのだが…。
私だって正直、今泣きそうになっている。
それと言うのも、今テレビに映っているのは、羽生くんの引退会見のニュースなのだから。
そう。彼はついに、自身の偉大なる現役生活にピリオドを打ったのだ。
もう何度も繰り返して見た会見では、時折涙を浮かべながらも、最後はとびきりの笑顔でファンへメッセージを送ってくれた。
きっと彼の中で、悔いのないスケート人生をおくれたのだと思うしかない。
「羽生くんの試合が見れないなんてやだ〜！私の人生もうつまんない！やる気なくなった。明日学校休む！」
やれやれ…。まどかの気持ちも分かるけど、何もスケートをやめてしまった訳じゃないのに、大げさに言い過ぎだ。
もう少し大人になってくれないかな。
「そんなこと言ってると、羽生くんががっかりするよ。」
いつでもファンは誇れる存在でいて欲しいはずだ。
「ふんだ。お姉ちゃんは羽生くんのこと好きじゃないからそんなこと言えるんだよ。私は世界一好きなんだから。」
「私だって好きだし！」
彼女なのに！と心の中で叫びながら、テーブルをどんと叩く。
それに引退することを、本人から一言も聞いてなかったのだから、それなりにショックだった。
「あーあ…もう明日からどうしよう…。」
「まどか。頑張って立ち直ろ。今日はゆっくり休んで、明日から気持ちを新たに…」
うなだれるまどかを柄にもなく優しく励ましていると、不意に私の携帯が鳴った。
まさか…。
半信半疑になりつつも、こそっと画面を確認すると、そこに表示されていたのは…。
「あっ。」
“田中よしお”の名前に息をのむ。
今は夕方で、会見をしてからまだ数時間しか経ってないのに…。
忙しい合間をぬって連絡してくれたのかもしれない。
私はまどかを放置して、急いで自室へと向かった。
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鹿(プロフ) - 果歩さん» ありがとうございます！なんだかプログラム変更とか？？真実なのかはわかりませんが、和風っていいですよね！更新がんばります！ (2020年2月2日 11時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
果歩 - マリッジブルーも羽生君のおかげで解決かな？幼なじみ君早くあきらめてくれればいいのに。笑 次回はどうなるか、またまた楽しみです。 (2020年2月1日 14時) (レス) id: 7087569446 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» もっとブルー感を深く掘り下げたらいいのかなって思うんですけど、なんかすぐに立ち直りそうな予感。最近ストックがないので、リアルタイム更新でお待たせしてます〜m(__)m (2020年1月25日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - shifuさん» ありがとうございます！褒めてもらえてうれしいです！更新する度にめっちゃドキドキしてるんですよ〜(;´･ω･)楽しんでもらえたら何よりです＾＾ (2020年1月25日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 主人公ちゃんマリッジブルーかぁ、、。早く２人の気持ちがまた近づくといいですね、続き待ってます！！ (2020年1月25日 6時) (レス) id: 6fac0f416c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年12月26日 16時
