【桜色】4 ★ ページ4
「……。」
分かるかも。
つまり何事もメリハリが大事だということだろう。
実際スケートしてる時は張り詰めてるけど、Aと話してる時は気持ちがほわんとして、猫みたいに甘えたくなるし、試合中じゃありえないような、気の抜けた自分になってる気がする。
「精神のバランスですかね。」
「そうさ。ファンに強い自分を見せるだけじゃなくて、心を許した人にしか見せない弱い自分も、同様に見せてごらん。誰もユヅルをスーパーマンだとは思ってないよ。」
「そうですかねー。」
「さらけだす勇気がなきゃ、この先、生きにくくなる。」
ボロノフさんがぴっと人差し指を立てて諭すように言う。まぁ生きにくさで言うと、自分としては今でも充分生きにくいけど。
「それってボロノフさんの経験上ですか?」
「僕は常に自然体さ。でもユヅルに関しては、ある意味キャラクターが出来上がってしまってるから、ふとした拍子にそれがずれてしまった時に軌道修正できなくなる。」
「……。」
「他人から身を隠すだけじゃ、もう自分を守れない。それくらいユヅルはスーパースターだから。」
そうなのかな…。
確かに帰国すれば、家に人が押し寄せて帰れないことは日常茶飯事だ。
この夏はAの家にお世話になったけど、この先ずっとそうするわけにもいかない。
「でも結構難しいかも。」
日本じゃ出かけることもままならない。
結局、ずっと内に閉じこもっていそうだ。
「今こうして話してるユヅルは、自然体でなかなか良い感じだよ。」
「メディアとかいなきゃ普通なんです、僕。」
信頼しているカメラマンさんには自然に接することができるけど、きちんとした媒体にはなんか取り繕ってしまう。
名言を残さなきゃとか考えて、理想の羽生結弦像をむちゃくちゃ演じてしまうのだ。
167人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鹿(プロフ) - 心菜さん» きっといつか喜びの涙になりますって^^羽生さんも人間なんですよ。神や聖人君子でもないから。きっとまた笑顔で試合に出てくれますって^^ (2019年12月26日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 残念だったけど、それで何かが変わることなんてない。ましてや応援する気持ちは増すばかりです!たくさんツイートが流れる中、どれが本当なのか分からないのに、よく想像でそんなことが言えるなと思うことばかり。つくづくツイッターは発言する場所ではないと思います^^ (2019年12月26日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 男子SP ,MOI 参戦の為、今ごろでごめんなさい。主人公ちゃん幸せそうで良かった(///∇///)まだ感情が元通りではないので、つい涙が( ;∀;) (2019年12月26日 13時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 全日本、女子も男子も後半は応援に熱が入って疲れました。SPの駿くんもよかったけど、FSの鍵山くんに大興奮してしまいました!素人目にも上手い!と思いました。そしてゆづのあまりのボロボロな様子・・・。EXで笑顔が見られてホッとしました。お疲れ様でした。 (2019年12月25日 0時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 羽生さんのスケートは見てて本当に緊張する^^;やっぱりしょーまさんがいなきゃつまんないですね!ほかのみんなはミスが多かった。駿くん、羽ばたいてほしい!後輩もっと育ってほしいな〜^^ (2019年12月21日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鹿 | 作成日時:2019年12月3日 16時