【結婚とは】3 ☆ ページ39
☆主人公サイド
「A、ちょっといい?」
「何?」
昼食後、リビングのソファーでテレビを見ながらくつろいでいると、お母さんが困ったような表情で私の隣に座った。
「実はまどかの北海道行きの件で親戚の叔父さんに連絡した時にね、ちょっとやっかいなこと頼まれちゃったのよ。」
「やっかいなこと?」
NHK杯の間、まどかが泊まることになっているお宅だ。
まさか急用が出来て断られたとか?
「叔父さんの知り合いの息子さんに、結婚相手を探してる人がいるんだって。」
「ふーん。」
「その方次男坊でね、良かったらAとお見合いしてくれないかって。」
「へ?!」
お見合い!しかも私が?!
その唐突なお願いに、間抜けな声が出る。
「こっちもまどかを泊めてもらう手前、断りきれなくてね〜。」
「ちょっと!私は関係ないでしょ。」
淡々と言うお母さんが逆に恐ろしくて、思わずソファーから背中を起こし、前のめりになってしまった。
「そうだけど…。でね、よくよく考えたら、やっぱりまどか一人で行かせるのは心配だから、お姉ちゃんも一緒に北海道へついて行って欲しいの。」
「えー!」
「まどかが羽生くん見てる間に、Aはお見合いして?」
お母さんが勝手に予定を決めだしたので、いい加減こちらの言い分を伝えるために反論する。
「ちょっと待ってよ。私は絶対に嫌!だいたいその人、うちが神社だって知ってるの?」
「勿論よ。それに向こうはけっこう前向きらしくて、次男だから婿養子にきてもいいって…。」
な、なんて奇特な!というより、お互いの顔も知らないくせに先走りすぎだ。
「でも私、今彼氏いるの知ってるでしょ!」
「お母さんだってそう言ったんだけど、会うだけでもってうるさいのよー。」
右頬に手を当てて、さらに困った素振りを見せる。
「そんなぁ、断ってよ〜…。」
「一回だけお見合いして、あんたがその場で断ればいいじゃない。」
「私に言わせる気?!ひどい。」
あとは自分でなんとかしろ、みたいに言わないで!
「とにかく適当にあしらっていいから、お願いね。特別に北海道の旅費は出すわ。」
「私スケートのチケット持ってないんだよ?」
「Aはお見合いがメインだから、ね。」
私の肩に手を置いて、ここで話はおしまいとばかりにお母さんが立ち上がる。
待て!
133人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鹿(プロフ) - みなみさん» どの場面を突っ込むべきか。試合に関してはN杯の方で書こうかなと思ってますが、どうなることやら笑 はっきり言えることは、羽生さんの心の中はまったくわからないということです^^ (2019年10月28日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そしてカナダ大会。現実と照らし合わせても、羽生さんがすごすぎなのと、ちょっと諸所の理由で、更新がまだできません^^;滑るだけで伝説みたいになってしまうので、書くところと書かないところをなかなか見極められずに…。 (2019年10月28日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» たくさんのコメント、返せずにすみません!!きき湯情報などつゆ知らず。これからエキシでも見ようかなというところです^^一応ライストは見れました!カザフの。私の携帯が最新だったからかは分かりませんが、ストレスなく見れましたよ^^ (2019年10月28日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - なんとか見られたライスト、視聴者が多かったようで、固まるわ、ブラックアウトするわで、まともに見られなかったけど、とりあえず、ちょっとでも見られてよかったです。ちゃんとしたのはオンエアで見ます♪序盤でGOE-があったらしく心配したけど大丈夫だったみたい! (2019年10月27日 12時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ライスト、見られるものが見つけられず、オンエア待ちです。完全には待ち切れず、結果を先に見てしまいました。すごく良かった見たいなので安心して、テレビの前で待てます♪女子も、紀平さんトップだけど、トゥルソワちゃんのFSが怖いね。 (2019年10月26日 17時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鹿 | 作成日時:2019年9月21日 19時