【尻尾】4 ☆ ページ47
「いいなー、私もスケートしてこのクラブに入りたいな〜。」
「まどかみたいなミーハーは入れないから。」
「分かってるしぃ。冗談だもん。」
まどかがさっと携帯を取って、私のベッドに腰かける。
「分かればよろしい。」
でも、そんな子はごまんといるだろうな。
羽生くんに会えるのなら、どんな手を使ってでも近づきたいと思う人だっているかもしれない。
これじゃあ実家に帰れないのもうなずける。
「あーあ、まどかも羽生くんと会ったんだよねー。すれ違っただけだけど。」
「……。」
不意にまどかが、まだお付き合いしていなかったころの事を口にした。
あの時は九尾のお祓いで大変だっただけなので、こんな関係になるとは思いもしなかった。
まどかがこれからもずっと、何も感付かなければいいけど。
「またうちの神社に来てくれないかなぁー。」
「ないない。絶対にない。」
ベッドに足を投げ出してくつろぐ妹へ否定の言葉を返しつつ、後で最新の羽生くんとやらをチェックしようと心の隅に留めておく。
「何読んでるの？」
そんな中、まどかが私が読んでいる本に興味を示した。
「んー、白狐について勉強中。」
「また妖怪の本？！趣味悪っ。そんなの見てたら彼氏に嫌われるよ？」
「そんなことないよ。」
今はその彼氏のために勉強しているというのに。
「…ねぇ、お姉ちゃんの彼氏ってどんな人？まどかも会いたい。」
「まだ早い。」
そして唐突にませたことを言われて、即刻拒否する。
悪いけど、まどかが私の彼氏に会うなどという機会は一生訪れないのだ。
「けちー。じゃあ結婚は？考えてる？」
「そんなの考えてないよ。」
「え！どうして。」
がばっとベッドから起き上がってガン見される。
どうして？…そんなの、私たち姉妹にとっては聞くまでもないのに。
「だって神社を継がなきゃならないのに、婿養子になんて誰が来てくれるのよ。」
絶対王者で国民的英雄の羽生くんが、しがない神社の婿養子になど来てくれるものか。
もしそうなったら、私は世界中のファンに恨まれるだろう。
「そっかぁー。別れるのが落ちってやつかぁ。」
「分かったらそろそろあっち行って。邪魔。」
今はそんな未来の話など考えたくないので、手で追い払うようにまどかに退室を促す。
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鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんですよ！はや九月。もうオータムもそこまでなので、そろそろお話を進められそう！＾＾ゆずの曲はまだ聞いたことがないのです。あまりCM見ないので… (2019年9月2日 17時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - あっという間に9月になってしまいましたね。A.C.が近づいてきていますね。どんなプログラムなんだろ。今更ですが、ゆずの「SEIMEI」って、平昌のゆづの「SEIMEI」からとっていたりするのかしら？CMで耳に目にする度に考えてしまいます。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» しっぽも役に立つ日が来ます絶対(笑)トロントへは行かないですが、遠距離って書いてて楽しいかも＾＾思いやりが生まれます。羽生さんの中身をもっとしりたいなあ〜…。もちろんオフレコで(笑) (2019年9月1日 9時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 更新ありがとうございます。深刻なのになんか面白い展開になってますね。ヒロインちゃん、トロントに行っちゃう？お母さんのOKというか、そういう人でないとゆづ本人が納得しないんじゃないかな。逆に、ゆづが選ぶ人はかなりの才色兼備な人ということ。ハードル高い！ (2019年8月31日 18時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そろそろみなみさんからコメントきそうだなーって思ってました！(^_^)私は密かに、結婚しないんじゃないかなーって思ってます。そもそも人を本気で好きになったことなさそう(笑)それにお母さんのオッケーが出なきゃだめっぽくないですか？ (2019年8月31日 6時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年8月7日 17時
