【携帯の向こう側】1 ☆ ページ8
☆主人公サイド
あの日、ホテルから逃げるように羽生くんと別れて一週間。
昨日まで神戸で行われていたショーをＳＮＳで追うこともせず、毎日をただぼーっと過ごしていた私。
今日もいつも通り、神社の掃除で一日が始まる。
あれから何度か羽生くんから連絡があったけど、文字のみのやり取りだけで、直接話してはいない。
その内容も、元気？とか他愛もないことなのだけど、例の一件を気にしているのが手に取るようにわかって、申し訳なくなる。
完全に気を使わせているんだな。
でなきゃ、あの羽生くんが私に頻繁にメッセージを送ってくるなんてあり得ない。
それに神戸公演は上手くいったのだろうか。
ショーの三日間はさすがに連絡はなかったけど、練習中、九尾の影響なく滑れてるってメッセージをくれた時は、とても嬉しく思ったのと同時に、ちょっと寂しくもあった。
九尾を退治した今、全てのショーが終わったら、もう会うこともないんだろうな…。
狐耳のことも、誰にも見えないのなら、大げさに考えてなくてもいいかも知れない。
「ひと梅雨の思い出…かな。」
この数ヶ月、羽生結弦という人と関われたことは、私の引きこもり人生の中で、おそらく最大の出来事だろう。
神社へ来てくれて。おまけにショーまで見させてもらえたなんて、感謝してもしきれない。
だからこそ、あのホテルの一件がどうしても後ろめたくて、羽生くんに合わせる顔がない。
このままだと、ずるずると中途半端な関係を引きずってしまいそうだ。
彼は世界の羽生結弦。
そんな人が私と友達だなんて、やっぱりあり得ないのではないか。
「……。」
こんな状態では当然掃除に身が入らずに、私は石造りの階段に腰かける。
いっそのこと、連絡先消そうかな…。
ポケットの中から携帯を取り出して、何気なく画面を見つめていると、突然、静かな境内に軽快な着信音が鳴り響いた。
「あ…。」
羽生くんだ…。
今の今、頭の中にいた人から電話がかかってきてどきりとする。
それに加え、関係を絶とうとしていた人からの連絡に、一気に自己嫌悪に陥る。
それでも出ないわけにはいかないので、画面をスライドさせた。
「もしもし？」
『あ、花山さん？俺。』
すると意外にも、明るい声がして困惑する。
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鹿(プロフ) - みなみさん» ある日突然ニュースで知るんでしょうか。それともプルさんがぽろっと漏らすのでしょうか＾＾羽生さん情報こないと進まないこのお話！まあのんびり書きます＾＾ (2019年8月7日 17時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 練習公開はないけど、プログラム発表はいつ、どうやってするんでしょうかね。オータム直前とかなのかなぁ。まずは24時間テレビを見ないことには、お話が進められないですよね。まだだいぶ先ですけど。 (2019年8月7日 15時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - kokonaさん» そういう言葉に対する感想、めっちゃ嬉しいです！言葉選びって、羽生さん独特の言い回しがたくさんあるので、すごく研究しています！ (2019年8月4日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - 羽生くんかっこいいのにキスをちゅうって言うのめっちゃ可愛いです……。 (2019年8月3日 17時) (レス) id: 5e645dd747 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんです！羽生さんの情報が入ってこないと、話が進まないという(笑)妹の小学生設定は、平日会えないので、まだまだ会うのは先かな？！ (2019年8月3日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年7月6日 23時
