【黒い愛】8 ★ ページ42
実際やったかどうかは分かんねぇけど、もはや今そこは問題じゃない。
「俺の事が本当に嫌いなら、こうして一緒にケーキなんか食べないでしょ。部屋にだって上げないし。」
「そ、そうなのかな…。」
「そうだよ。花山さんは臆病すぎる。もっと素直に自分を出さなきゃだめだよ。」
追い込んで励まして。相手の気持ちを動かすのは、この２つの微妙な駆け引きが大事なのだ。
「自分の気持ちなんて、一番分からないのに…。」
「とにかく俺の言う通りにしてたら大丈夫。花山さんは、俺が守るから。」
「羽生くん…。」
そして最後には安心感を与える。
「それを言いに来たようなもんだから、今日は。あ、なんならさ。ちょっと恋人っぽいことしてみない？」
「こ、恋人…！」
「お付き合いするんだから、当然俺ら恋人同士でしょ。」
小首をかしげて決定事項を告げると、もう彼女は俺の手の中だ。
「恋人…。」
「じゃあAさん。」
「えっ！」
不意に名前で呼んだら、案の定、花山さんがびくっとなった。
彼女のような真面目なタイプは、いきなり呼び捨てにすると戸惑うに違いない。
ここはせめて下の名前で、尚且つ敬称をつけた方がいいだろう。
「いつまでも名字にさん付けじゃ、おかしいじゃん。」
「そんな風に呼ばれたことないから…。」
「Aちゃんの方がよかった？」
そして、ここであえて二つ目の選択肢を出すと…。
「う、うぅんと…。」
「いいよ。迷うくらいならAさんで。」
「変な感じだなぁ〜…。」
ほら、拒否しなくなった。
「大丈夫！ちなみに俺の事はなんて呼んでくれんの。」
「羽生くん…。」
あ、そこは結弦くんじゃないんだ。
まぁいい。無理強いはよくないし、今はこれで我慢しよう。
「せっかくだからさ。もっとお互いのことを知ろうよ。」
「？」
「花山…いや、Aさんは、初めて妖怪が視えたとき、どんなだった？」
お互いのことを知るといいつつ、これはAさんの一番デリケートな部分を共有するのが目的だ。
引きこもりの原因である妖怪については、絶対に共感して欲しい部分でもあるから。
「妖怪…。うーん、そうだなぁ…。」
少しずつだけど、こうして打ち解けてくれれば…。
そんなことを思いながら、Aさんの話に耳を傾けた。
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鹿(プロフ) - みなみさん» ある日突然ニュースで知るんでしょうか。それともプルさんがぽろっと漏らすのでしょうか＾＾羽生さん情報こないと進まないこのお話！まあのんびり書きます＾＾ (2019年8月7日 17時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 練習公開はないけど、プログラム発表はいつ、どうやってするんでしょうかね。オータム直前とかなのかなぁ。まずは24時間テレビを見ないことには、お話が進められないですよね。まだだいぶ先ですけど。 (2019年8月7日 15時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - kokonaさん» そういう言葉に対する感想、めっちゃ嬉しいです！言葉選びって、羽生さん独特の言い回しがたくさんあるので、すごく研究しています！ (2019年8月4日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - 羽生くんかっこいいのにキスをちゅうって言うのめっちゃ可愛いです……。 (2019年8月3日 17時) (レス) id: 5e645dd747 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんです！羽生さんの情報が入ってこないと、話が進まないという(笑)妹の小学生設定は、平日会えないので、まだまだ会うのは先かな？！ (2019年8月3日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年7月6日 23時
