【夢の世界】4 ★ ページ15
★羽生サイド
幕張での初日公演がスタートした。
約2ヶ月ぶりの公の場。オープニングも1プログラム目もミスなく滑ることができてほっとしている。
それにしても、今朝、花山さんに連絡する時、メッセージにしようかとも思ったけど、思いきって電話してよかったな。
花山さんの声は、聞くだけでも落ち着く。
安倍晴明もあんな感じの人だったのかも…。なんて想像してしまうくらいだ。
それに送ったチケットもナイスなタイミングで届いたみたいだったし。
さすがにお守りを持って来てもらうだけって申し訳ないから、先月のお礼も込めて送ったのだけど…。
「席についたらびっくりすんだろうな。」
前半に着た衣装を脱ぎながら、一人にやにやする。
実は、本人には三階席より上だと伝えたけど、本当はプレミア…とはいかないまでも、実質S席の関係者席をこっそり送っておいたのだ。
俺の予想では、花山さんは妖怪が視える体質がゆえに、結構引きこもりなんじゃないかなと踏んでいる。
ろくにコンサートや観劇なんて行ってないのだろう。でなきゃ普通チケットを見て、これがチケット?なんて言わねぇし。
ふふふ。その後会ったときの反応がちょう楽しみ。
「ゆづ気持ち悪〜、何にやにやしてんのぉ?」
ちょっと妄想していると、不意にノブくんが俺の背後から話しかけてきた。
「え?いやぁ、めっちゃ面白い友達が次の仙台公演見に来るんで、楽しみだなーって。」
「えっそうなん!」
「そうっす。」
そんな驚かなくてもいいのになと思いつつ、一度スケート靴を脱ぐ。
「ゆづの友達かぁ〜。やっぱり地元のショーは気合いが違うよな。」
「もうメラメラです。」
絶対に全てのエレメンツとジャンプを完璧に決めて、フィナーレで跳ぶルッツも成功させてやる!
「すでに目が怖い。」
ノブくんに笑われるけど、事実だから否定しない。
でも問題は九尾だ。
万が一、俺が何よりも大切にしているショーに出て来て邪魔してみろ。
その時は容赦なく潰してやる!
俺は鏡に映った自分自身を睨み付けた。
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鹿(プロフ) - みなみさん» 触れるとか設定は、適当なんですけどね^^まあ差別化ということで。次移行なんですけど、このままでは現実の羽生さんに追いつくので、どうしようかなーと模索中です。 (2019年7月5日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - おっと、何やらゆづがいつもと違って、ますます展開が楽しみです!狐耳、触りたい〜!!本人には見えているだけで触れないなんて、不思議ですね。 (2019年7月4日 13時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 狐耳にはあまり深い意味はなかろうと思います。ただ、二人を繋ぐものが何もなくなってしまうと、お話を進めにくいので、伏線のようなものでしょうか。でも、耳ついてるのを妄想しながら色々見返すという妄想観賞ができます。←! (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» ついつい連続で更新してしまいました。出し惜しみは絶対王者がお気に召さないので(笑)でもみなさん注目ポイントが違ってて面白いですね(*^^*)ちなみに狐さんはもう出てきません。あっさり消えました。 (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆなさん» 常に気になる所で終わっちゃうという(笑)後2話手前だともっと気になるかなーと思って、これでも足しておきました。たくさん更新するのは、自分が読者側だったら嬉しいからです(*^^*) (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2019年6月21日 16時